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日々是ダメ人間/雑記

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2006-05-09 負けました

_ [ネタ文] 2.最大級のわがまま (ルクティア)

というわけで一昨日に引き続きルクティア同盟さんのお題拝借その2であります。

ぶっちゃけ思いつかなくてうんうん唸ってたらうっかりここにもサイトにも置けるかー!!(がらっしゃ)みたいな内容になりかけて泣きそうでした(最低だ

そして結局ギャグに逃げました。キャラが大いにおかしいというか既に偽レベルなのはギャグだということで見逃してもらえると有難い限りです(最低だ)(本当にな)


「っう、うるっせえこのブタザルがぁあああああ!!」 「みゅううううううううううう」 「ルーク、何してるの!」
 ――などという会話は実は結構頻繁に繰り返されていたりして、仲間内では毒にもならないよくある日常のワンシーンとして認識されていた、とは後で知ったことなのだが。  まあそんなことはどうでもよく、その日のティアはミュウ(旧名称ブタザル)をげしげし踏みつけまくる俺にとうとう堪忍袋の緒をぶっちんと切ってしまったようだった。  俺から攻撃を受けさせないようあのやわらかメロン、じゃなかった明らかに規格外の大きさを誇る胸にブタザル(思い出したらなんかムカついたので以下ブタザルで通す)をぎゅうむと抱きながら、そこに座りなさいと話を聞く体勢を強引に取らせた。  手袋のはめられた指先が示した先は何の変哲もない地面。今日はここらで休みますかとかそんな話になってからの出来事だったし、雨が降ったあとでもないので俺は素直に地べたに腰を下ろした。  本当は逃げても良かったけど、そうするとしばらくティアと会話するのも一苦労とかそういう話になるわけで、俺も一応学習はしてるんだ。反省もしてる。俺ってバカだなって思ってたよこんときも。  でもしょーがないだろこの頃はなんかこう自分の中の感情みたいなのがどういうものなのかイマイチよくわかってなかったんだから。 「……一応聞いておくけれど、どうしてあなたはミュウにひどいことをするの」  理由があるなら言ってみてと付け加えられたけど、俺はいつも通りなんでもねーの一点張りを押し通した。今ならまあ、時と場合によっては言えないこともねーけど、あのブタザルがティア関連で無駄に鋭いツッコミをしてきたりとかティアと羨ましく戯れてたりとか、まあそのへんの理由で無駄に苛ついたからだなんて言えるわけねーっつの。 「そう。あなたが一つも反省していないことはよくわかったわ」  冷たく言い放つ声からはどんどん温度が失われていって、そのうち鋭い氷の刃を喉笛に突きつけられている心地にすらなりながら、俺はティアの結論を待っていた。すると、あのやわらか谷間からぽふっと顔を出したブタザルがいつもの調子でわめきだした。 「ティアさんティアさん、ボクは気にしてないですの。だからご主人様を責めないで欲しいですの」 「ミュウ……」  ブタザルの態度はティアの琴線をこれでもかと刺激したらしく、胸の中の物体を抱き直した挙句、切なげに目を伏せて頬をすり寄せ始めた。その頬がちょっとだけ赤くなってたのは気が付かないフリをしておいた。つーかすっげームカつく。 「でもね、ミュウ。物事には限度というものがあるわ。明らかにルークはやりすぎよ」 「そんなことないですの、ボク平気ですの! みゅっ?!」  最後のは感極まったティアがどさくさでブタザルを抱き込んだときのめちゃくちゃ羨ましい悲鳴だ。今度会ったときとりあえず殴ってもいいかブタザル? これまだ時効には早いだろたぶん。 「ミュウがそうまで言うなら、私もこれ以上は責めたりはしないけれど……でも、反省しない人には罰を与えてもいいんじゃないかしら」  罰、という単語を発する際に、ティアはちらりと俺を見やった。絶対零度の視線に思わずぎくりと肩が跳ね上がる。 「みゅ? ティアさん、ご主人様は悪くないですの! ひどいことするのはだめですのー!」 「え? あっ、違うのよミュウ。罰と言ってもそういうのではなくて」  土の上であぐらをかいた俺をよそに、一人と一匹で勝手に話が進められていった。  そうして、未だ「罰」という単語とティアの視線に内心うろたえまくっている俺へ、ティアは決然と言い放ったのだ。 「ルーク」 「な、なんだよ」 「罰として、今日一日ミュウの言うことを聞いてあげなさい」 「みゅ?」 「はあ?!」  俺とブタザルの発声が見事にシンクロしていたりしたのは本気でどうだっていいことで、正直それのどのへんが罰なんだいやでも実際あのブタザルの言うことを素直に聞いてやるのはマジむかつくっつーか冗談じゃねー、つーか何だかんだでティアはいつも的確な対応をしてくるよなとか、憤ったり感心したり忙しかったんだ俺は。あとやっぱり逃げときゃ良かったとか後悔したりもしてたな。 「な、なんでんなことしなきゃなんねーんだよ。だいたいこいつだって気にしてねーって言ってるじゃんか」 「だからといって何でもしていいわけじゃないでしょう。ミュウの優しさにつけあがるなんて、人としてどうかと思うわ」  そんなクリティカルヒットを真正面から貰いつつ、これはルークのためでもあるのよとか何とか言い含めるティアに押し切られる形でブタザルが口を開いた。 「あのあの、ご主人様」 「……んだよ。言っとくけど俺にできることしか聞かねーからな」 「それなら大丈夫ですの! ご主人様にしかできないことですの!」  あのブタザルが自信満々に言いやがるもんだから、ほんの少しまんざらでもない気分になったのは秘密だ。この頃の俺は若かったっつーか青かったんだよ、うん。 「ボク、ご主人様とティアさんに仲良くして欲しいですの」  頭が一瞬真っ白になった。  それはティアの方も同じだったようで、二人で数秒ほど動きが止まって、ほぼ同時に我に返った。 「ばっ……な、何言ってんだこのブタザル!」 「みゅ?」 「あ、あのね、ミュウ? これはルークに対する罰なんだから、あなたのお願いを聞いてもらうのよ?」 「はいですの。ボクはもっとご主人様に喜んでもらいたいですの。ティアさんと仲良くするとご主人様嬉しそうですの。だからもっ」 「っだあ!!」  俺は問答無用でブタザルの頭をわっしと掴み、思いっきり振りかぶって青い空へと投げ飛ばした。  みゅうう〜、とか耳障りな鳴き声が聞こえなくなったあたりで、呆然としていたティアがようやく事態を把握したらしい。 「ミュウ! ルークあなたまた、なんてことするの!」 「う、うるせー! わけわかんねーこと言うブタザルが悪りーんだよ!」  今度こそ逃げようと思ったそのとき、ひどくわざとらしい声が聞こえてきた。 「おやおや、一体何の騒ぎですか? ミュウがこちらまで飛んできましたよ」 「大佐!」  ティアは俺を無視するように素早くジェイドに駆け寄った。  そうして目を回しているブタザルを受け取ると、またあのやわらかメロンにそっと押し付けては心配そうに覗き込んだりするもんだから、俺の苛々ゲージは最高潮を迎えようとしていたわけだ。 「大丈夫ですよ。私が受け止めましたから、頭などは打っていません」 「そうでしたか。ありがとうございます、大佐」 「いえいえ」  それを聞いた俺はうっかり安堵のため息なんかを吐き出して、それをしっかりジェイドに見られていることに気付き、慌ててそっぽを向いた。  光る眼鏡を目の端にとらえて、そろそろ退散するべきだろうと本能が判断した。 「それで、今回は何が原因ですか? まあ、聞くまでもないでしょうけど」 「う、うっせー! 俺はもう行くからな!」 「ルーク!」 「いけませんねルーク。私としてもあなたの投擲のおかげで読書を邪魔されてしまったのですから、それ相応の罰を受けていただかないと」  聞いてたんだな全部聞いてたんだなこのおっさん。  ってもこの時の俺は色々いっぱいいっぱいだったのでそんなことにすら気が付かなかったりした。
 ――以下、なんか思い出すのも面倒になってきたので会話だけで察してくれ。
「というわけで、ついでに私のお願いも聞いていただくのはどうでしょうルーク」 「なんでだよ!」 「そうね、いつも大佐にはお世話になっているのだし」 「みゅ……?」 「ミュウ、気が付いたのね。大丈夫? 痛いところはない?」 「平気ですの……みゅ? ボクご主人様に投げられたはずですの?」 「私がキャッチして連れてきたのですよ。というわけでさあルーク、私とミュウの二人分……いえ、一人と一匹分の言う事を聞いてもらいましょうか」 「だからなんでそーなるんだよ!」 「ついでですからティアの言う事も聞いておくのはどうです?」 「え? そんな、私は別に……あ、でも……そうね、そうしようかしら」 「おまえら人の話を聞けよ!」 「じゃあルーク、ミュウと大佐の言う事を聞いて頂戴」 「おや、それがティアのお願い事でいいんですか?」 「はい」 「本当に? そういえば、ミュウのお願いは何でしたっけねえ」 「あっ、も、もちろん、ミュウには別なお願いをしてもらいます! あれでは反省にもなりませんから!」 「あれー、なになにどーしたの?」 「何かありましたの?」 「どしたルーク、そんな情けない顔して」 「ガイ! 助かったもうこいつら何とかしてくれよ」 「実はかくかくしかじかでしてね」 「まあ」 「相変わらずルークひっどーい」 「八つ当たりというか照れ隠しというか……ほどほどにしとけよルーク」 「もういっそ全員の言う事を聞いて反省してもらうというのはいかがでしょうか」 「あ、それさんせーい! じゃあルーク、可愛いアニスちゃんにおこづかいちょーだいたんまりと!」 「では私は……ルーク、アッシュに連絡を取ってみてくださいませんこと」 「俺は何をしてもらおうかなあ」 「ガイおまえまで!」 「私はどうしましょうかねえ」 「ボクはご主人様とティアさんが」 「知るか――!!」
 というわけで、ようやっと俺は猛然とダッシュしてその場から逃げ出したのだった。  え? オチ? んなもんあってたまるかっつーの。この後しばらくブタザルと一緒のときにティアと顔を合わせづらくなったぐらいで、……ってゆーかそれってほぼずっとそうだったってことなんじゃね?
 やっぱブタザル、次に会ったときはシメてやる。


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 (至上)最大級のわがまま(放題な面子)。
 く、苦しすぎる。ごめん。どのへんがるくちあだ。すいません。  何となく帰ってきたるくたんの昔語り風にお送りしてみたのですが、なんかそれが一番の敗因な気がしてきた。  いや本当はミュウのわがままを聞いてだね、るくちあがほんわか仲良くします的な流れに持っていこうとしてたんだけどおかしいなどこでこんな収拾のつかない展開に。
 ……全力投球か(書いた時点で気づけ)

 でもるくたんのミュウ全力投球っぷりが大好きなんだ私(ダメだ)
 ちなみに子安を始めとする面子はずっと影から見てました(オール確信犯)


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