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日々是ダメ人間/雑記

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2009-05-11 七味記念日

_ [雑記] お疲れ様でした

全力で遅ればせながらGWの聖地イベントお疲れ様でしたー! お世話になった皆々様本当にありがとうございました土下座。色々たくさん美味かったし楽しかったです萌え。そして土下座。心の中でなんかずっと土下座していたのは気のせいじゃなかった気がします。つ、次があるならもうちょっとテンパらない感じ、に、こう……ッ!(土下座)

_ [ネタ文] 姉の矜持(ロアルカ)

ED後ロアルカ。宿題その1。


「それでね、何て言ってくれたと思う? ルカは私のお姉ちゃんなんだから私が一番甘えていいの、……だよっ? でね、あまりにも可愛かったもんだから、お姉ちゃんじゃなかったら甘えてくれないの?、ってつい聞いちゃって。そしたらクローシェ様黙っちゃって、そのうち涙目になっちゃったりしてっ」  すっごい可愛かったんだから、とルカは何故か得意げに――自分にだけ買ってもらったおもちゃを見せびらかす子供のように――胸を張った。  いつもの通り雑談をしていると、今夜はクローシェ様の話題になった。  最初は頑張りすぎだのどうにかして休みを取らせないとだのと真面目な話から始まったはずだったのだが、「自分の知っているクローシェ様の(無理しすぎな)言動」を挙げていくうちに、いつのまにか姉による姉のための妹自慢大会というルカの独擅場になっていた。  まあ、ルカの姉馬鹿っぷりを見るのは初めてではない。むしろそれも「いつもの通り」と言えた。  立場のこともあってあまり表には出していないが、彼女の妹大好きっぷりはおそらく、あの色々と過剰に個性的すぎる親衛隊にも引けを取らないはずだ。  そう――曲りなりにも恋人というポジションの自分が、職務上の絶対的存在たる上司に対し、抱いたところでどうしようもない醜い感情を持て余すほどには。 「じゃあ、俺には?」 「え?」  以前の自分ならば、そうなのか、の一言で済ませていただろう。  深入りしないことは何よりの美徳だと――他人はどうあれ自分の生き様として――そう信じていたあの頃ならば。  もちろん今は違う。  相手のことも知らずに、その全てを護りきることなどできはしない。身体だけでなく、心も――支えになるという意味で――護るというならばなおさらのこと。  そして何よりも、好きな相手のことを知りたくないなんてことが、あるわけがないのだ。  ただ、少し前までは――知りたかったけれど、知ろうとしたら嫌われてしまうかもしれないと、それならば知らないままの方がいいと、そう思っていた。それが一番いいのだと、自分に言い聞かせていた。  それは間違いだったのだと、今の自分は知っている。  教えてくれたのは、ルカの妹のレイカ――まあつまりクローシェ様なんだが、あれはルカのコスモスフィアでのことだから、結局はルカに教えてもらったと言っていいのだろう。  そうして彼女のコスモスフィアを踏破した自分には、もはや「遠慮」の二文字は冗談みたいに薄っぺらくなっていたりする。 「一応、ルカの弟分の俺には?」  甘えさせてはくれないのか――と、続きを目だけで訴えてみる。 「えっ……いや、あのその……」  無言の主張はそれなりに伝わったらしい。が、ルカの反応は今ひとつだった。  そこそこまんざらでもなさそうな表情のくせに、その口から出てくるのはもごもごと煮え切らない言葉ばかり。  辛抱強く見つめ続けると、やがて観念したように軽く俯いた。 「……甘えて、くれてもいいけど……」  ルカは逆接の接続詞で一度言葉を切り、ちらりと上目遣いを送ってきた。あまつさえ、ほんのり染まった両頬というオプション付きで。 「クロアには、わっわたしが甘えちゃ、だめ、かな……?」  どうやら、遠慮がなくなったのは自分だけではないらしい。  しかもルカはダメ押しよろしく途中でどもるという――当人はおそらく無意識に無頓着に無自覚に行っているんだろうが――それはもう見事なクリティカルをキメてくれた。  おかげでこちらの脳内では、先ほど遠慮なしに踏み込んだことはあっさりとなかったことになってしまった。 「……ダメも何もそんなの」  もじもじと不安そうに視線をふらつかせるルカの顔を覗き込みながら、きっぱりと告げる。 「いいに決まってる」 「……クロア、でも」 「俺はそうしてくれた方が嬉しい」 「でも、さっきは……っむ」  ルカの唇に人差し指を押し付けて、続きを強引に遮った。 「それは、ルカがそうしたくなったら、してくれると嬉しい」 「……」  そっと指を離す。申し訳なさそうに俯いたルカは、うーとかむーとか唸りながら見えない何かと戦い始めたようだった。葛藤的な意味で。  やがて決着がついたらしく、ルカの顔が上がる。  その表情はどこか――その、なんというか、頼もしさを醸し出そうとして失敗したような、見栄と虚勢を張ってますと言わんばかりのもので。 「じ、じゃあ、今からクロアを甘えさせてあげるねっ」 「いや、今からって」 「だって、クロアはそのぅ……これからも、私のこと甘えさせてくれるんだよね?」 「ああ、まあ、そのつもりだが」 「だったら、今から、今だけ! あっでも別に今回限りってことじゃなくて、その、何度でもするつもりではいるんだけど……だっ、ダメ、かな」  確かに、「そうしたくなったら」とは言ったが……まさか即行で手のひら返しをされるとは思わなかった。  だがまあ、悪い気はしない。 「……いいのか?」 「う、うん! いいよっ」  ルカは上機嫌で、握った拳でささやかな胸板を叩いてみせた。 「どーんとお姉さんに甘えてくれちゃって構わないからねっ」  それにしてもこの姉、ノリノリである。  まあ……うん。そこまで言うのなら、存分に甘えさせてもらわないと失礼だよな。 「じゃあ、……キスして欲しいな。ルカの方から」 「ふぇっ!?」 「あ、いや、嫌ならいいんだが」  などと呟きながら、照れ臭そうに俯いてみる。  すると予想通り、 「――い、いいよ? うん、それくらい、全然!」  姉は必死に追いすがってきた。顔を真っ赤にして。


 一度触れて、それから僅かに押し付けてきた柔らかな感触は、ほんの数秒で離れていった。  もういいだろうと目を開けると、変わらず頬の赤い姉が息をついているところで、こちらの視線に気付くなり慌てて得意気な表情を作った。  何もそこまで見栄を張らなくてもと思うのだが、姉は姉なりに矜持を保ちたいのだろう、おそらくは。まあ本人はそれで満足しているようだし、自分としても役得であることは確かなので、これ以上はつつかずにおこう。  見れば、ルカはまだ「どう?」とばかりにひきつり気味の表情でこちらをチラチラしていた。  ……何か言わないとずっとあのままだな。 「あー……その、ありがとう、姉さん」  多少のリップサービスはしておくべきだろう。なんか普通に照れ臭いな。 「……」  って、何故だかルカの様子がおかしい。  ぽかんとしたと思ったら、難しい顔になって、そしてまた得意そうな顔で胸をそらしている。 「ま、まあねっ! お姉さんにかかればこんなくらい、い、いつでもしてあげるよっ」  いや、……まあ、多分勢いで言ってるんだろうな。釣られないぞ、うん。 「ああ」  わりと断腸の思いであえてのスルーを選んだというのに、それは全くの逆効果だったらしい。  姉的には、そんな俺の態度は相当に余裕あるものに映ったようで、 「ルカ?」  がし、と両肩を捕まれた。それもだいぶ力強く。 「……うん、お姉さんは気分がいいのでサービスしようと思うんだよね」 「は? って、うわっ」  いくらルカが小柄だといって、急に全体重をかけられれば支えきれるわけもない。  なすすべなく押し倒された。  おいルカ何するんだ――そう叫ぼうとした口の少し上あたりに、先程も感じた柔らかさが降ってきた。  目測を誤ったんだな、と思う間もなくそれはさっさと遠ざかる。  そして今度は、まるでこちらの視線を避けるように耳元へと唇を寄せてきた。  ちゅっ、と小さな音がして、 「っ、く……クロア」  戸惑いがちに囁かれる。  耳朶を叩く声色も、吹きかかる吐息もくすぐったい。  またついばむような音。今度は大胆に耳たぶを甘噛みして、あまつさえ舌が這う。さすがにぞわり、と肌が粟だった。  と、くすりと小さく笑った気配がする。  やり返そうかとも思ったが、くらりとする甘やかな感覚と、のしかかっている柔らかな重みをどうしても払うことができない。 (……まあ、いいか)  その気になればいつでもできることだ。  だが、こんな積極的なルカは次にいつ拝めるかわかったものではない。  だからただ、この状況に流されることを選ぶ。状況を作り出したルカに甘えてみる。 (……っ)  顔がやや熱い。  やがて耳元から熱い気配が遠ざかっていく。そのことに、色々と耐えるべく閉じていた目を開く。  ルカの顔がすぐそこにあった。 「ル……」  言いかけた口は塞がれ、やがてぬるりとしたものが入り込んできた。 「ん、っ……」  これはさすがに反撃した。が、応戦される。負けじと対抗して、吹きかかる吐息の熱さにゆらりと手が持ち上がって、 「っぷは」  苦しくなったのか、ルカは勢いよく顔を離した。はぁ、と何度か肩で息をしてから、先ほどと同じく、見上げているこちらの視線に気付いたらしい。  ふ、ふふふ、と謎の笑い声をあげつつ、顔の前でぱたぱたと扇ぐ仕草。 「っも、もーこのくらいで緊張しないでよ」  ああなるほど、顔が熱いんだな……と理解しつつ、反射的にツッコむ。 「顔真っ赤だぞ」 「……」  どうやら姉は、スキル「聞こえないフリ」を覚えたようだ。  が、沈黙と視線に耐えきれなかったらしい。 「ふ、ふふーん? ま、まだまだクロア君は甘え足りないみたいだよねー?」  震える声で言われてもな。しかも微妙に目を逸らしてないかさっきから。 (……まあ、いいか)  結局先ほどと同じ結論に達して、流れに身を任せることにした。  ほら目を閉じて!という指示に素直に従いながら、思ったことは一つ。
 とりあえず、このまま放っておくと普通に面白そうなのでツッコミは自重しておこう。


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 最近何書いてもオチない話ばっかりで泣けてくるわけだよね!
 理不尽にも(あえて理不尽だと言ってみる)大量の宿題を出されたのですがそんな量消化できるわけあるくぁー! と開き直り、人様のネタ(の一部)を全力で拝借する暴挙に出ることにしました。  いや私の書いたものの大半は人様との萌え語りが原産地なので、いつもとやってること変わらないと言えば全く変わってない風ではあるんですが。  そして大元の萌えがしょっぱくなってるのもクロアが壊れてるのも仕様ですサーセン。
 ……いやうんはいそのとりあえずマジすいませんでした土下座。でもまだ大いに拝借する気満々なのは秘密(最低だ)


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