2009-03-01 とりあえずあのえろわるいめがねがぜんぶわるいとおもいます
_ [アニメ] 今週の00SS(#21)
- 変わるにしてもそれは変わりすぎだろせっちゃん
- 中華のベタな歪みっぷり、正直、嫌いじゃなかったぜ……
- 絶妙のカット割りが来るかと思ったら潔く割愛描画だった件
総評:べ、別に、裏方仕事はお前がやれよ活躍度合的に考えて……なんて思ってないんだからね!
まさかこの物語のラストがエスパーせっちゃんVSチートアムロの超能力新人類万歳対決に落ち着くとは思わなかったわー。まあでもこれぐらいしないとアムロのチートっぷりに勝てる気がしなかったよね、うん。ルイスたんもせっちゃんも人類初のイノベイターと目されているようだけれど、前者はアムロの洗脳介入により人工的に生み出されようとしていて、後者は偶然的自己進化により誕生しようとしてるって感じだろか。リストラ気味なメガネはせっちゃんの自己進化的な爆誕を予測して、それはアムロが思い描いてるのとは別の未来、つまり俺のターン! と思ってるってことでいいのか。……うーん、じゃあアムロがルイスたんに固執してんのは何でだろ? 人類初のイノベイターを出したいなら、色々いじくらないとダメで微妙に不安定なルイスたんよりも、今のところ安定感抜群なせっちゃんを取り込んだ方が早くね? 取り込めないとわかってるから潰しにかかってるのかなあ。それとも単純に、僕の計画通りにならない子はゴミ箱ポイポイのポイよ! ってことだろうか。
ともあれ壊れ気味なルイスたんを掬い上げるのは、本命のヘタレ庶民か、対抗のハムに言われた通りついて来れてなかった子熊かどっちだろう。大穴はアムロにいいように使われてドカーンとか……(がたがた) まさかここでくぎゅとの因縁に決着つけるとか思ってなかったから(尺の残量的に)、ルイスたんは復讐心を昇華する方向かと安心してたらごらんの有様だよ! わりかし因果応報が通ってる物語ではあるので、何と言うかその、最後の希望の灯火が消えた感じがするのは何でだぜ。ヘタレ庶民マジ頑張れほんと頑張れ。
それにしてもハムが一気に小物っぽくなってしまった気がするのは私だけでいい。ラスボスアムロのチートっぷりの前に、今更仮面を取ったところでさしたる衝撃もなかったぜ……。登場した瞬間の笑撃は途方もなかったけどな!
んで結局、マリナ様の歌をラジオに流したのは誰なんだ。次回はとうとうマリナ様も宇宙にあがってくるようなので、刹マリ的な全裸空間に全力で期待してやるんだぜ! 最終回あたりにごろごろソングをバックにしつつキメてくれるって信じてる!(……)
_ [雑記] すまない叫ばせてくれ
ちょっと面倒なやり方をしてるのでものごっつ進みが遅いんですが、ようやく「ルカを護る」と選択してやったぜ!!<ルカルート2周目
ぐおおおルカかわいいよルカー!!!!! 選択直後の会話の「……それって……おかしいよぅ……」とかほんとどうしたらいいわけですかこんにゃろー! まじかわゆすぎなんですけどちょっもーたまらんちうのこればんばんぜえはあ。
あーもう今はどんなかわいそうな人を見る目を向けられても怖くないぜルカかわいいよルカ。元々人を選ぶゲームな上に人を選ぶキャラなのはわかってるので、皆いいからやればいいよ!とは口が裂けても言わないけど、行間読みとか裏読みするの好きな人には本当この可愛さを堪能して欲しいなーそして一緒に転がっていただきたいー! って何だか物凄く今更かつ二番煎じなことを叫んでいるなあとは思いつつ、きっとこれルカルートをプレイする度に思うんだろうなって予感がするのは何でだぜ。
何やら無駄にテンション高くてすいませんかわいそうな人種の戯れ言だと思って聞き流していただければ幸いですルカかわいいよルカー(ごろごろごろ)
2009-03-07 どの口がそんなこたほざきやがりますかねええええええ!!!(がらっしゃー)
_ [ゲーム] 薄桜鬼コンプリート
というわけでコンプリートしてきました。乙女ゲーなんて久しぶりにやった気がする……。以下、ネタバレなしの感想とネタバレしまくりのキャラ雑感を軽く。
新選組を題材として、そこに伝奇的要素を付与した物語です。史実を気にしだしたら負け組という気がする、って題材の知識をろくすっぽ持ってない私が言うのも微妙ですが。
一言で言えば普通に面白い。題材も伝奇的な部分も、突き詰め始めたらキリがない部類ではありますが、それをそこそこ適量に配分して、さらに乙女ゲーという恋愛成分も混ぜ合わせてここまで綺麗にまとめてあるのは素で感心した。
また、伝奇的要素により物語はどうしても切ない方向に傾かざるを得ず、ラストもそこはかとなく刹那的なものを臭わせて終了するものが多数です。だがそれがいい。切ない中にこそ燃え上がる萌えがある。ただ、ハッピーエンドスキーな人にはわりかし辛いと思うので、その点ではある意味玄人好みな作品と言えるのかも。
ゲームは基本的に途中までは共通ルートで、その後は各キャラのルートに分岐していきます。キャラ毎のルートはそれぞれ全く異なった展開になっており、時に史実寄りであったり時にファンタジーであったりと様々です。基本的にメインキャラの立ち位置はほとんど変わらず、サブキャラの役割が変化することが多いです(極端な例を挙げると仲間になったりラスボスになったり) サブキャラをきっちり使い切ってるのも素晴らしいと思いました。
個人的に何よりも感動したのは、各キャラルートでもメインキャラの性格的なブレがほとんどなかっただけでなく、共通ルートでの分岐(いわゆる好感度分岐)が何の違和感もなく配置され描写されていたところ。なんだろう、各キャラのタイムテーブルがしっかりあって、選択肢がその上に乗っているために、どの選択肢を選んで(お目当てキャラの場所に移動して会話して事件が起こっても)、本筋として全くブレない物語として読み込めるというあたり。うーん上手く言えなくて申し訳ないんですが、とにかく選択肢毎にハズレがないというか、「ここまでの流れでこの選択肢を選ぶとかありえないだろJK」というものが無かったというか……。
って、私が感動した部分ってゲームとして当たり前のことじゃんって言われたら本当それまでなんですけど、そんな当たり前の調整すらできてないゲームを出して愛とか絆とかを描いた気になってる某メーカーとか公式同人ポータルサイトに一年以上辛酸を舐めさせられてる身としては感動する他なかったと言いますかですね!!(笑) あーほんとすいませんもう!! ライターの腕ってマジ大事だとおもいました!! 腕のいい外注雇えガ○トちゃん!!!(こら)
……失礼しましたこれ読むような人にはまるで関係のないことでついエキサイトを。ともあれ萌えた萌えないを抜きにして物語として大変楽しめました。切ない萌えに耐性があって、中の人の演技に踊らされたりしたい人にはお勧めな作品です。
というわけで以下はキャラ別に! ネタバレなので隠します、携帯からは見えてそうな気がするのでご注意をば。文章のテンションが違うのは仕様です!
- 土方(三木眞)
- 物語の本筋ということもあって一番しっかりした話の印象。大変良かった。
相手を支える=相手にとって必要、という流れもナイスだったし、タイトルの意味も判明するし、風間との決着もついたし、あと何より飛田さん格好良すぎだろあれ……。
羅刹組が無駄に格好良すぎだとおもいました超惚れた。
ヒロインのとーちゃんの性格も一番綺麗に散っていったし。
文句つけようのない「薄桜鬼」の物語でした。素晴らしい。 - 沖田(森久保)
- 最初はきっとハマんないだろうなーとか思ってたら以下略。
ちょっ何ですかこのかわいそうな子、おまけにゼロっさんと同系列と、か……!!(笑)
だってこれ自ら幸せは放棄してるけど実は幸せを掴みたいんじゃボケエエエエとか心中で血を吐くような叫びをあげつつ、でもまあ無理だってわかってるけどNE☆ミ とかやってる子ですよ!! ばっかじゃないの!! うん主に私が!!(ばくしょう)
自力で幸せ掴めないけどでも叶うことなら掴んでみたいんだって諦念の中に何かを押し込めてる人は大変に好きですよこんにゃろー!(笑)
千鶴たんのことぎゅうしたのなんて自分のことこんなにわかってくれる相手今の今まで誰も居なかったからだろばーかばーか!! 嬉しいけど嬉しいって気持ちすらも何でなのかわけわからんくて戸惑ってるんだろばーかあーほ!!
そんな感じで指差して萌えてた私が一番かわいそうだって、知ってた……!
沖田かわいいよ沖田(主にかわいそうすぎて) - 斎藤(鳥海)
- まさかこんな人だとは夢にも思わなかっ……!!(笑)
件のシーンは指差して爆笑した。ちょっ……ちょっ……
はい今確定した! 今君のムッツリ設定が確定したよ!!
だってあのシーンの前にある、森の中で目を覗き込んで言葉の真意を測るシーンを見て、ああこの人は獣の子なんだなって思ってたらごらんの有様だよ!!
終章は全力で子供っぽさ爆発してるしほんとにもうおま……!! どうしてくれよう(笑)
斎藤かわいそうだよ斎藤(主にかわゆすぎて) - 平助(吉野)
- 平助かわいいよ平助(文字通りの意味で)
話は一番ファンタジーになってたけど、風間×千姫の流れを作り出したのは素晴らしいとおもいます(えっ)
他キャラと比べると信念がどーのって話ではないので薄いって思う人はいそうではあるけれど、個人的には等身大の年相応の青い春を見せてもらった感じで大変に良かったです。
悩んだり迷ったり三歩進んで二歩下がったりしつつ、終始二人で一緒に歩み続ける様はとてもきゅんしました。
最初は単純におにゃにょこの前でかっこつけたい!ってあたりから始まる恋だっていいじょない……!
でもちゅーの描写(文章的な意味で)は誰よりもエロかったとおもいます(真顔) - 遊佐(原田)(それ逆)
- 口が上手い方じゃねえとかどの口がほざきやがりますかねこんにゃろがーーーー!!!!!(がらっしゃー)
ふざけんな口八丁どころか手八丁もいいとこじゃねーか!!!(ばくしょう)
エロいとかエロいとかもうそんなの全部吹っ飛ばされて全力でツッコんだ。あらゆる意味でどうしてくれようこの人。
そしてたった一人本編中でエロ展開やらかすあたり、ああうんそれで遊佐……とか無駄に納得したのは私だけじゃないと信じたい。
一つ言っておくことがある。一人だけ羅刹展開抜きだったせいか、千鶴たんはやれば出来る鬼の娘的描写が一箇所だけあった気がしたが、その後何事もなく普通の娘っ子として活躍するだけだったぜ!
あっ、あれですか、鬼の回復力があったから翌日から早々に江戸に戻れたんですねわかります(もう黙れ)
どうでもいいけどもし遊佐の吸血シーンがあるとしたらきっと足だよなとか思ってたのは私だけでいい。 袴だから(スチル的に)無理だって、知ってた!(笑) - 風間(
疾風のクレオ津田健) - ノーマルエンドのデータを即時ロードして見たので取って付けた感が否めなかったわけですが(こら)、まあラブの終着点ではなく、始まりのきっかけ描写と見ればこれはこれで面白くなりそうだなと。
平助ルートでは最終的に見事なツンデレになってて吹いた(ぉ
以上、キャラ別感想を一言でまとめるならばこんな感じで。
つ「実月@ぼくは沖田」
2009-03-08 白状すると原田攻略中の脳内の半分はロアルカ回ってましたマジすいません土下座
_ [アニメ] 今週の00SS(#22)
- アバンであっさり決着とかどんだけ小物に……(そっ)
- アムロの背景はもはやコラにしか見えない罠
- 大佐とコラ沢さん復活ぃやっほーう!!
総評:せっちゃんが色々と物分かりが良すぎててて吹いたのは私だけでいい
物語終盤になるとフェルトたんにフラグが立っては即座に潰えるのはこのアニメのお約束なんでしょうか(こら) 個人的にはフラグが立った事に関してはどっちでもよくて、むしろフェルトたんの自嘲気味な呟きに対して4話の再来よろしく即時で的確に否定してきたせっちゃんに吹いた。ちょ、おま……!!(ばんばん) はいはいそこまで頑なに否定するのは自分に言い聞かせてる面もあるんですねわかります、せっちゃん必死だな。とか刹マリスキーの戯れ言でしたすいません。ええもう否定することが正しいんだって理解して納得しながらも心のどこかで小さく葛藤してるようなかわいそうな子が好きすぎて本当すいません。マリナ様があそこから歌い出すと全裸空間が無駄に広範囲で発動してOPの手重ねちっくに以下略な展開ばっちこいだぜ!(わかったから落ち着こう)
頑なといえばアレルヤがソーマたんを呼ぶとき必ずフルネームなのもそうだよね。どんなにハブられてもめげない彼に絆されたのかソーマたんがマリー呼びを許可したものの、それを優しく押し返すような対応をしたアレルヤに、すいません私のかわいそうな子センサーが無駄に反応をですね……(一番かわいそうなのは自分だって知ってた!)
ともあれ、これでスメラギさん&マネキン大佐の超強力予報士タッグが結成されるってことですかね。若き日の二人が夢見ていた何かがようやく形になりそうで嬉しいなーわくわくする。そういえば逆襲のうえだゆうじはどこ行ったんだ。そろそろ地味でしょっぱい復讐劇の終幕を期待。
アムロがあれで終わる気がしないと思ってたら普通に予告の最初のカットに出ていた件。まああんなので終了したらあの無駄にキモいコラ画像のような赤髪軍団は何なんだって話だしね! つか一瞬RX-78的なカラーリングが見えた気がしたんだけどあれは何ぞ(笑)
_ [雑記] ぼくは沖田
ルカルート2周目はキリの良いところまで進めたので一時中断して、薄桜鬼をコンプしてきました。感想を書いたら今日の記事が無駄に長くなりすぎたので昨日分の記事に投げました。
さーて次は極上のロリが待ってるらしいSO4に特攻だぜ!(……)
_ [バトン] 薄桜鬼バトン
今も昔もナウロマンティックな人から回ってきたのでコンプした勢いで回答。
- ■Q1 初めましてこんにちは。名前をどうぞ
- 実月です。
- ■Q2 薄桜鬼は何がきっかけでプレイしましたか?
- ぐらんま→バトン回してくれた浪漫の人、という流れの余波にあてられて。
……べ、別に遊佐だからってわけじゃないんだからね!! - ■Q3 攻略した順をどうぞ
- ノーマル→風間→土方→沖田→斎藤→平助→遊佐(最後何か違う)
好物は最後に取っておく不知火さんとは相容れない派ですいません。
初回だけ攻略見ずに、あんま誰の迷惑にもならんようにと主張薄くプレイしてたらノーマルエンドだったんだぜ……。 - ■Q4 一番誰が好きですか?(攻略外キャラ可)
- 一番って決められないんだよなあ。
沖田と平助と遊佐が頭一つ出て並んでる感じ。 - ■Q5 そのキャラのどんなところが好き?
- 沖田:何このかわいそうな子、ふざけてるの?(かわいそうな子の代名詞たるゼロっさんにドンハマりした私への挑戦か的な意味で)
平助:平助かわいいよ平助
遊佐:察してください(……) - ■Q6 薄桜鬼の声優さんの中で一番好きな声優さんは誰ですか?
- ええ遊佐ですが何か!
- ■Q7 攻略キャラの中で誰の話が一番キュンときましたか?
- 沖田のぎゅうスチルで指差して爆笑してツッコんで萌えたかわいそうな私が通りますよ……
- ■Q8 薄桜鬼の中に出てくるスチルでどのスチルが好きですか?
- 背中スチルは卑怯すぎると思った。わあああああん!!!
- ■Q9 薄桜鬼プレイ中にこういうのは嫌だなぁ…という部分はありましたか?
- 1回だけ起きたフリーズかな(笑)
ちなみにクライマックスで兄ちゃんが喋ってる時でした。 - ■Q10 薄桜鬼のキャラでこのキャラはこの声優さんでもよかったんじゃぁ?と言うのはありましたか?
- どのキャラも皆ハマり役だったと思うなあ。
- ■Q11 キャラのどのセリフに惚れましたか?
-
セリフ単体で選べなかったので、会話の流れにきゅんとした箇所を。
- 土方:再会後のデレ期
- 沖田:ぎゅうスチルとちゅースチルの部分
- 斎藤:森の中での心情吐露の流れ
- 平助:基本的に発言全部がかわゆいので全部
- 遊佐:どの口がそんなことほざきやがりますかね(ぎりぎりぎり)っていうあの一連のセリフ
- 風間:奴のツンデレ発言全般(ツンデレ言うな)
- ■Q12 また言って欲しいセリフはありますか?
- 口が上手い方じゃ以下略と言ってもらって「どの口がああああ!!!!!」とか全力でツッコミ入れてやりたい(……)
- ■Q13 好きなキャラが貴女の目の前に現れた!さぁ、貴女はまず何をしますか?
- 千鶴たん捕まえて目の前で千鶴たんといちゃこらして見せ付けてやろうとおもいます(あんた何したいの)
- ■Q14 とりあえず好きなキャラにだったら斬り殺されてもかまわない?
- 遠慮しときます。
好きなキャラに人斬りやらせてる暇あったら千鶴たんとキャッキャウフフさせたいわー(笑) - ■Q15 あの長い髪の毛をほどきたい。または別の髪型にしたい(するならどんな髪型)
- 見てみたいのは土方。髪の毛いじられて不機嫌そうにしてる表情込みで(笑)
- ■Q16 彼の体と私の体が入れ替わってしまった。まず何をする?
- 千鶴たんを好きにしようとおもいます。ええあらゆる意味で。
- ■Q17 限定版を買いましたか?通常版を買いましたか?
- 通常版。
- ■Q18 このキャラのこれだけは許せない!ってところがありましたらどうぞ
- 別にないなー。
- ■Q19 薄桜鬼プレイ終了後の感想をお願いします
- こうも完成度高い乙女ゲーがあることを知りませんでした。あたい……乙女ゲーなめてた……!
- ■Q20 お疲れ様でした。では最後に愛するキャラに愛を叫んでくださいませ
- で、新八と山南さんと山崎さんルート追加のPC逆移植まだー?(チンチン)(平助ルートの山南さんの描写に大層期待する派)(二番煎じな上に色々と最低だ)
- ■Q21 回す人5人
- はいはいゴールゴール。
_ [ネタ文] hollow feeling(ルカ)
自分メモ的な牢屋イベルカさん妄想。
情報を箇条書きしてたらそのうち私見が混ざってきてわけがわからなくなったので開き直って文章に起こしただけとかそんな話。昔から要約とかまとめって苦手だったよね自分!(……)
(――あ) ようやく気付いた。 ものすごく間の抜けたことを思っている自覚はあるけれど、でも気付いてしまった。 (あは、やだ……な、当然じゃない、そんなの) 今し方、自分はものすごく酷いことを言った。 何故か必要以上に絡んでくる、もう使えなくて役に立たなくて意味のない駒を捨ててしまおうと思って、突き放すために酷い言葉ばかりを選んだ。 半分ぐらいは自棄で、そのさらに半分は本音で、残り四分の一は――なんだろう。もうわけがわからない。 (初めて見たん、だ……クロアが怒ってるところ) 近所の子とケンカをしている場面は何度か見たことがあったが、その怒りは自分へ向けられたものではなかった。 (こんな風に怒るんだ――えへへ、そうだよね、怒る、よね……) 心のどこかで、一度も怒ったことのないクロアだったら――鈍感にも程がある彼ならば――実は怒ったりすることもないのではないか、そう思っていた部分があった。 そんなことありはしないのに。 いくら鈍感だといっても、クロアだって人の子だ。心があって、思いやりがあって、とても優しい。 そう、彼はとても優しい人だ。 事あるごとにしょげていた私を元気づけようとして、大鐘堂の騎士になるなんて言い出して、仕舞いには本当に騎士になってしまったぐらいに。 私はその彼の優しさを利用して、このパスタリアに来た。妹を探して、助け出すために。 でも、その妹はもう死んでしまったと聞かされて。 (私のしてきたことって、何だったんだろう) ぶつけどころのない気持ちを全て、利用し尽くしてもう使い道のない相手にぶつけた結果、ようやく彼の怒る姿を見ることができた。 ここまで頑張ってきたものの、望んだものは一つとして手に入らず、代わりに望んでもいなかった、むしろ心のどこかで恐れていたものだけが、今目の前にある。 (ああ……もう、どうでもいい――) 考えることすら苦痛になって、全てを投げ出したくなった途端、ぐらり、と視界が傾いだ。 立っていることができずその場にへたり込む。思い出したくもない感覚があっという間に全身を支配して、もう指一本動かすことすら辛い。 レーヴァテイルとしての体が、限界を訴えてきているのだ。 「……ルカ? おい、大丈夫か……?」 「大丈夫じゃないよ……。見れば分かるでしょ……?」 「……どうしたんだ? 具合が悪いのか?」 もうどうでもいいと思ったはずの心に、ちりりと炎がともる。苛立ちや怒りといった、いわゆる負の感情。 それに突き動かされるように――本当は言い返す体力だって残ってはいなかったが、それでも――律儀に返答してやった。 「俺の想いとか何とか言っても……所詮はその程度だよね……えへへ」 「何言ってるんだ……」 「言ったじゃない。忘れたの……?」 そう言いながらも、冷静な自分が判断する。 言ったけれど、意味までは伝え切れてはいなかったはず、と。 「そろそろあの日だって……」 そもそも、彼に対し、「あの日」と聞いてピンと来ないぐらい、レーヴァテイルに関する知識を教えなかったのは誰なのか。 心配はかけたくないから、延命剤のことは黙っていてと言い出したのは誰だったか。 そうね、その方がいいわね、とどこか冷めた声で同意してくれたのは。 脳裏に浮かんだ様々な記憶は、じわじわと命を削り取られる感覚にけぶらされ、霧散していく。 「……延命剤か」 「……うん」
自分で入れると主張したものの、こんな手元が震えておぼつかないような状態での投与は危険だった。 できないことはないだろうが、投与に伴う激しい痛みを堪えながら最後まで一人でやりきれるかと聞かれれば、首を縦には振れなかった。 結局、クロアに投与を任せる形になってしまう。 (……いつか、クロアに入れてもらう時がくるのかな、なんて……考えたことも、あったっけ……) いつだったか皆でお喋りしていたときのことだ。恋人にしてもらうのはちょっと違うの、なんて同僚が惚気始めた。 周囲からの疑わしげな、ほんとにー?というからかいの言葉に、ルカならわかってくれるよね!なんて同意を求められて。 あのときは確か、「ど、どうかなー、えへへ、恥ずかしいから内緒!」などと誤魔化したのだったか。 (まさか、こんな形で実現するなんて……) でももしかしたらこれは、彼をずっと騙していたことへの罰なのかもしれない。 そう考えると少しばかりしっくり来て、ああそれなら仕方がない、受けて立たなきゃと思えた。 おかげで何とか立ち上がり、こうして彼と向き合うことができている。 「もう少し近づかないと、入れにくいと思うんだけど」 だったら自分から近づいてきてよ。こっちは辛いんだから――そう思ったのも一瞬で、これは罰なんだから、受け入れなくちゃと思い直した。 「……」 だから反論はせずに前に踏み出し、そのまま上着を床へと落とす。 「それじゃ、入れるよ」 「うん」 床に寝転んだ状態で入れてもらわなかったのは、この固い床の上では何も掴めるものがないからだった。 何か掴んででもいないと、痛みのあまり床を転げ回りかねないのだ。 いい年して何をバカなと思われるかもしれないが、本当にそれぐらい、いい大人が自制が効かなくなるぐらいに、投与に伴う痛みは激しい。 また、掴めるものがないのは座ったままでも同じことで、だからあえて立ったままでお願いした。 牢屋の中心ではなく格子の側に立ったのは、その格子を掴んで耐えようと思ってのことだった。 なのに、 (え、ちょっ) クロアは何を思ったのか、まるで私を抱きしめるような体勢になってから、インストールポイントに延命剤を押し当ててきた。 「んっ……!!」 痛い、痛い痛い痛い、わかってたことだけれどすごく痛い――でも。 (やだ、これ……) クロアの体は密着状態とは言えないまでも、私の体を包み込むような形になっている。それは、相手の体温を直に感じられるほどの距離。 人肌の温もりなんて、もうすっかり忘れてしまっていたもの。ふざけて抱きつかれる事はあったりなかったりしたけれど、それとは話が別だ。 「ぅん……」 歯を食いしばって耐える。 何故だかこぼれそうになった涙を。痛みからではなく――いや、確かに痛みかもしれない。胸の奥がじくじくと痺れたように痛い。延命剤投与による痛みを忘れてしまいそうな程に。 (これは罰、なんだから……こんなんじゃ、ダメ、だよぅ……っ) 声には出せずに、心の中で訴える。 (さっき、私に酷いこと言われたばかり、でっ……) 彼の投与は確かに上手いとは言い難い。けれど、二回目ということを考えれば随分とマシな方ではある。 たどたどしい手つきながらも、丁寧に、こちらのことを気遣いながら行っているのがよくわかる。 (なんで、こんな……っ、もっと、適当に、乱暴にしたって、いいのに……!) むしろ、そうしてくれた方がどんなに良かっただろうか。 「……っ」 左脇腹の痛みからくる熱と、私を包む温かな優しさ――補充されたダイキリティにより収まりつつあるはずの目眩が、くらりと再発しそうになる。 やがて投与が終わり、クロアはさっさと私から離れた。 「終わりだ」 消失した温もりと彼の律儀な宣言に、私は引き戻された現実のこっぴどさを痛感した。 「ありがとう」 ぶっきらぼうに答えて、ああもう楽になってしまったんだと自虐的なことを考えていると、そこへ予想外のボールが放られてきた。 「……痛く……なかったか?」 「……え!?」 一体何を言い出すのかと思った。 痛かった。けれど、「痛くはなかった」というのも、ある意味間違いではなかった。 図星を突かれたような形になって、私は動揺を必死で隠しながら虚勢を張った。 「も、もちろん……痛かったよ。どうしてそんなこと聞くの?」 「いや、痛そうに見えなかったから……」 (――なんで) ぎり、と胸が締め付けられる。 (どうして、普段あれだけ鈍感だったくせに、気付いて欲しかったことには気付かないくせに――何で、気付いて欲しくないことにだけ気付くのよ!) 張り飛ばして泣き喚いてやろうかと思った。 でも今の自分にはそんな資格はない。だって自分は彼を捨てたのだ。不要な駒として。 だから、そんな自身の心の機微を理解しろなどと、そんなことで怒れる義理は一切ない。 「それは……私が叫ばないから? だって、叫んでも叫ばなくても、痛いものは痛いもの」 精一杯の虚勢。 どうかこの嘘には気付かないでと願いながら、 「それなら、叫ぶだけ体力の無駄遣いでしょ」 ダメ押しのように、最後に一言、最低な言葉を付け加える。 「それとも……クロアって、叫んだら興奮するタイプ?」 「……なに言ってるんだ」 「……冗談」 激昂するかと思ったのに、彼はそうしてこなかった。 なんだ。また怒る所が見れるかと思ったのに――怒られたかったのだろうか、自分は。 それは多分、罰としてならきっと。 そうでなければ、もう二度と。 「……」 「……」 黙っていると、クロアの方が口を開いた。 そして、決定的なことを告げてくる。 「まあ……俺がルカに入れてやるのも、多分これが最初で最後だ」 言わないで、と心のどこかで願う自分がいる。 ――もちろん、そんな卑しい願いは叶うことはなく。 「早く本当の恋人を見つけな」 「クロア……」 「俺のことは気にするな。アレだけ豪快にフラレたら、もう未練なんて無いから」
やがて彼は見張りの騎士に呼ばれて牢を出て行った。 (……気にするな、って……最後まで、なんで、そんな、優しいのよぅ……) 自ら捨て去ったはずの温もりは、もう二度と戻るはずがないのに。 泣くこともできず、叫ぶことも出来ず――今はただ、心の中にぽっかりとあいた空洞の大きさに、呆然とするほかなかった。
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本編を進める中で順当にCSも踏破していたなら、ルカCS2ラストで判明した「クロアの怒ったところを一度も見たことがない」ルカさんは、つまり牢屋イベで初めて怒れるクロアを目にしたということに(ココナ発症時は必死→消沈のコンボが決まっていたくらいで怒りではなかった) またそこから思考を飛躍させ、ルカさんは自分から抱きつきに(寝相的な意味で)行ったことはあっても相手からぎゅうされたことは一度も無いんじゃないのか、という推測。
……とかそんな感じで夢を見ました。なんぼなんでも夢見すぎてて正直すまんかった土下座。
2009-03-13 SO4を開始したらムービーのワープ直前の箇所でフリーズした件
_ [ネタ文] 毒を食らわば皿まで(沖千)
ロマンの人が書け書け言うので書いた。薄桜鬼の沖田ルート、7章と終章の間くらいの話。
追記:無事にぐりんさんちにお持ち帰りされたので興味のある方はそちらでどうぞ。以下は言い訳だけ残しておきます(……)
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かわいそうな子は調子に乗り始めると自動的に後ろ向きな自衛機能が働いて馬鹿なことしがちだよねーとかそんな夢を見た! そんな紆余曲折があって終章のいちゃらぶに落ち着くとかそんな感じで。 しかしなんていうか私は沖田を勘違いしてるんじゃなかろうかとか全力で思ってる思ってる。本当すいませんでした土下座。
千鶴たんは吸血したらアカンかなーと思ったけど、妄想の範囲だから何でもいいんじゃないかしらってぐらんまがゆってくれた(ありがとー!)から堂々とやった! 反省はしていない!
なんか方々からえろいえろい言われて心外であります。本編で指ちゅぱ吸血描写(スチル的な意味で)があると思ってたら無かったのでその腹いせだなんてそんなそんな。
_ [アルトネリコ] 小説AT2読んだよー
ごめんすいませんまずは土下座ー! トミーはやればできる子だったんだ先輩……!
普通に読める内容な上にゲーム中でこの描写ないのおかしいだろJKって箇所が全力でフォローされまくってて吹いた。えっえええそんなガストちゃんにそんな広い視点があっただなんてそんなそんな。読みながら驚きの余り何回か叫んでも……その……仕方がないと思うわけなん……だ……!!
ともあれこれはいい副読本。ゲームをクリアした直後に読むとさらなる涙腺崩壊が期待できそうな気がします、ごめん普通に泣かされるとか思ってなかっ……。インフェルちゃあああああああんん!!
以下はネタバレ的な叫びなので隠します。
それにしてもKYルカさん自重\(^o^)/な内容だったなあ。いやうんいいですけどね……きっと私がルカさんに対して過剰な夢を見すぎているだけですよね、わかります。でも後半のお姉ちゃんぶりで読後の印象はとても良くなったと思うんだ。そんな感じでルカさんの出番が温泉オンリーにならなくて良かったと思ってるのは私だけでいい。あの後どうなったかを考えるとなんかこう……とりあえずあの時のことはなかったことにしようねっ!とかせっかくの和解が記憶の黒歴史に刻まれそうで嫌だなー(笑) とりあえずカラー口絵の3枚目、開いた瞬間からクローシェ様の胸のボリュームにばかり目が行って何だか泣けてきたのは私だけでいい(アーシェ様どんだけ平らだったんだ的な意味で)
タルさーって何この新しい展開うっかり萌える! とか思ったら全力でフラグ折られてて吹いた。ちょっ私のうっかりなトキメキを返せええええ(笑)
瞬ちゃんとフレリア様がナチュラルにいちゃいちゃしてて吹いたいいぞもっとや(以下略) 瞬ちゃん触手自重。
しかしクロアの両親の墓がパスタリアに移してあったとかそういう(クロアの人間味が増すような)情報は本編中でだね!!(ばんばんばん) ゲーム中のクロアはルカと話してる時が一番人間臭く見えると思ってる派なんですが、逆に言えば、普段のクロアから人間味があまり感じられないってことと同義なわけで。それは何故かと言えば、主人公たる彼の主張および情報が無駄に少なすぎるからだと思うんだよね……プレイヤーキャラという補正値をもってしてもクロアは一人の生きている人間として見るとあまりにも歪すぎる。まあ何が言いたいかっていうとクロアもちゃんと一本の話で書いてくれてありがとうってことだー! 話のメインはどっちかいうと隊長の方だった気がするけど気にしない! それゆったらアマリエさんはあちこちの話にちょい役で出演してるのみで目立った活躍ゼロだしな!
何にしてもインフェルちゃんの物語が切なすぎる。わあああん。インフェルちゃんの話だけで一本ゲーム作れるよ……もうATシリーズはいっそ世代交代系のゲームにしてもよくね? とか思ってしまった。まあそんなことしたらガストちゃんの中の人とかが死にそうですけど。べ、別に新キャラのビジュアルがどう見ても女版クロアです。本当に(以下略)だなんて思ってないんだからね!!(いや実際に意識・意図してああなったんだろうけども) 400年前も御子二人にお付きの騎士(で1グループ)という構図が成り立っていたかと思うと何やら感慨深い。てか、あんま男には興味なさげなインフェルちゃんがクローシェCSでうっかりクロアを案内しちゃってたのは、クローシェの大陸バカっぷりにあてられて親切心(某サンクタム的な意味で)が出たのかなーと思っていたけれど、クロアがどことなくアナたんに似ていたからついうっかり……、と考えるとしっくりいくなーとか思ってみる。
総評。672円で凪良さんのイラスト集を並ばず書店で買えたと思えば断然安いよねーとか思ってた前予想を遙かに裏切る形の良書でビックリした!(どんだけ期待してなかったんだという話) インフェルちゃんの視点から語られるメタファリカ創成の流れとか、ゲームをクリアした方には読んでもらいたいなあ。本編中のアレとかソレな箇所も拾い上げて補填されてるので、AT2スキーならば損はしないと思ってみる。
2009-03-15 読み返せば読み返すほど違和感と絶望に苛まれるとかどんだけ……(ぐんなり)
_ [アニメ] 今週の00SS(#23)
- 地味で地道だった復讐劇がここまで壮大なものになろうとは
- 結局マリー呼びなんだなアレルヤ……
- それにしても勝てる気がしない
総評:コラ沢さんは不死身だって信じてる! 信じてるんだからね!!
ちょっコラ沢さんが無駄にカッコイイこと言い出したと思ったらえっなにそのストップモーション演出えっあの待っええええええええええええ!? とかそんな感じでしたがでも実は生きてましたの流れを信じてみる、信じてやる——!!
うえだゆうじの出世ぶりに吹いた。スカウトされたのか自らイノベイターの存在に辿り着いたのかはわからんけど、どっちにしてもそこに至るまでの経緯が一切割愛されてるあたりが何というか……ダークホースとするにはあまりにも華が足りないというか……(こら) まあうんがんばれ(棒)
単身乗り込んだメガネがラスボスとの邂逅を果たしたのはいいんですが、どう見ても洗脳上書処理→ラスボス副官爆誕フラグにしか見えないから困る。アムロどんだけ最強なんすかほんとに。
1期では一般市民の視点役で配置されたのかと思ってたヘタレ庶民がまさか未来を切り開く鍵になろうとは思わなんだ。いいぞ頑張れヘタレ庶民。それにしても子熊はルイスたんにくっついてそのままアムロ側についたってこと? まあ単純にルイスたんを追ってるだけかもしれないけど。おかげでマリーたんの仇も現場に揃ってしまったなあ。ていうかマリーたん大丈夫か。ただあれは損傷済みの子熊と(対等に)ガチンコ勝負するためのハンデ的なフラグに見えなくもない。そしてアレルヤの影がどんどん薄くなっていく……ハレルヤ復活まだー? でもマリーたん退場による復活劇だけは勘弁な。
2009-03-21 復活きたあああばんざーい!!
_ [ネタ文] 下手の考え休むに似たり(平千)
薄桜鬼の平助ルート、ED後話。何やらへーちゃんが全力で壊れてるのは仕様です(最低だ)
頬を撫でる風が心地よい。 軽く伸びをするついでに首を上向かせれば、この間までは照らされることが何よりの苦痛だったお天道様、その光が飛び込んでくる。 眩しさに目を眇めつつ、意識して全身の感覚を探ってみた。苦痛と呼ぶべきものはほとんど感じられない。ただ何となく、心がちりちりするような気がするくらいで。 安堵と共にこみ上げる空虚な何かを無視して、傍らを見下ろした。 草の上に寝転がり規則正しい寝息を立てているのは、この辺境の地で自分と暮らすただ一人の少女だ。 否、「少女」と言うのは語弊があるかもしれない。 年の頃と見た目はともかく、彼女と自分は見よう見まねの形ばかりの祝言を済ませていて――本当はやらないつもりでいたのだが結局彼女の真っ直ぐな瞳には勝てるわけもなく――というかそもそもそんな形式以前の問題として健全な男子としての欲求とか何とかがあったりなかったりするわけで――つまりその、そういうことなのだ。 まあとにかく、回りくどくない言い方をするなら自分は彼女が好きで、彼女も自分を好いてくれた結果が今の状況なのである。 「……」 何気なく、眠り続ける彼女へ手を伸ばす。指先で前髪に触れ、軽く持ち上げて目元を顕にする。 閉じられた瞼はぴくりとも動かず、本当によく眠っているようだ。 それを確認してから指を離した。 自分ももう一度横になるかと軽く体を倒しかけ――結局途中で止めた。 (……) またぼんやりと空を見上げていると、やがて微かな衣擦れの音が耳に届く。見れば、彼女が目をこすりながら体を起こそうとしているところだった。 支える必要はなさそうだったので、とりあえず背についた草葉を軽く払ってやる。 すると、ありがとう、と寝起きのせいか無駄にほにゃっとした笑みを向けられた。 きちんと座りなおした彼女が聞いてくる。 「いつから起きてたの?」 「んー……結構ぼーっとしてたからなあ。よくわかんね」 苦笑気味に答えると、そうなんだ、と彼女も微笑む。 本当を言うと、日の傾き方からして最低でも半刻ぐらいは経過している気はする。でも言わずにおいた。 「ここのところいつも、平助君の方が先に起きてるよね」 「そうだっけ」 今度は惚けてみた。 が、こうも回数が重なるとさすがに誤魔化されてはくれないらしい。 「……あまり、眠くないの?」 尋ねる声色には心配の二文字が滲んでいた。 正直なところ、自分は人を騙すとかいった術には長けてない。 だから素直に、 「んー、眠くないわけじゃないんだけど」 率直に、 「なんか眠ってんのが勿体ない気がしてさ」 答えられるところだけを――答えたくないところには一切触れずに――答えることにする。 結果、無理のない表情を浮かべることにも成功したようで、彼女のそれも幾分和らいだものになった。 「でも、一人で起きてて……私の側にいるだけじゃ退屈じゃない?」 それは暗に、他にやることがあるなら自分は放っておいてくれていいよ、という彼女なりの気遣いなんだろう。 だがそれはそれで無理に起きている意味がないに等しい。 「そーでもないぜ?」 ちょっと考えてから、もったいつけるようにして言ってやる。 「そうなの?」 「おまえの寝顔とか見てんのすっげー楽しいし?」 食いついてきたところに努めてにやにやとした表情を浮かべてやる。 彼女は一瞬だけぽかんとした後、ばちん、と勢いよく両手を顔にあててうろたえだした。 「み、見てたの!?」 「見てた」 何も終始凝視してたわけではないのだが、でもまあ、空と顔とを交互に見る勢いではあった気がする。 しかしこの予想以上のいい反応、うっかり悪戯心が刺激されても仕方が無いと思う。 「たださあ」 こればかりは残念だ――とばかりに声のトーンを落として、呟く。 「涎はちょっとなー」 「!!」 声にならない悲鳴をあげて、彼女は顔を手で覆ったまま草の中に突っ伏してしまった。 (……つーか、突っ伏すとき一瞬見えた表情がマジに涙目だったんですけど) これはさすがに罪悪感が沸く。 「いや……その、嘘なんだけどさ」 「――平助君!!」 がば、と起き上がるなり、顔を真っ赤にして涙目のまま怒られた。 「ご、ごめんって、悪かった! このとーり!」 振り上げた拳が全力でないことはわかっていたので、避けることなく頭で受ける。 ぽかり、と一発入れて気が済んだのか、彼女は改めて隣に腰を下ろした。 「平助君。今度から、起きたときは私も起こして」 ……訂正。まだ微妙に怒っているみたいだ。 「そんな気にすんなって、さっきのは冗談で、本当気持ちよさそうに寝てただけだし」 慌てて取り繕うと、違うの、と穏やかに首を振られる。 「平助君が起きてるときは、私も起きて一緒にいたいなって思って」
――ずきり、と来た。
胸に。そして、心に。 ものすごく嬉しいはずなのに、心のどこかが痛みを感じて――でもそれは気にしないことにするって、ここへ来た時に決めた。 ただ自分の性格上全く気にしないのは無理な気がしないでもないから、ならせめて彼女の前ではそうしようって――だって、好きな女の前でくらい格好つけないでどうするんだって、そんなことじゃ絶対左之さんあたりに馬鹿にされるだろうし――ってうわ駄目かな、なんて小首傾げられてっし当然だけど可愛いし! 「――」 混沌に陥った思考はいつしか、目の前の生き物がほんと可愛いとか愛しいとかそういった心地へと主導権を渡した。ふらりと手が動く。 そうっと頬に触れて顎を掴んで――と、そこまで脳内映像が先走ったところで、 「平助君?」 やたら近いところから聞こえた声に我に返ってみれば、無反応のこちらを不審がったのか覗き込んでいる彼女。 その大きな瞳と、ものすごい近距離で視線がかち合う。 「ってうわ、たっ」 反射的に座ったまま後ろに退こうとしてバランスを崩しかけ、強引に持ち直す。 ふー、と一息つこうとすれば、明らかに挙動不審なこちらを見つめる、なおも心配そうな視線がそこにあるわけで。 「……あー、まあ、そう、だな。うん」 とりあえず、神妙そうに何度か頷いておく。 「わかった。おまえがよっぽど気持ちよさそうに寝てるときはわかんねーけど、そうでなかったら、起こすようにする。……これでいいか?」 「うん。よろしくね」 「……でもまあ、おまえが気持ちよさそうに寝てないときなんか無い気もするけどな」 嬉しそうに微笑まれて、何故か口をついたのはまた冗談の類だった。 いかに余裕がないかが知れるってもんだよなー……はあ。あー、左之さんが見てたら絶対指差して笑ってんだろな。 「……そんなに能天気な顔して寝てるかな……」 って、こっちはこっちで変なところで落ち込み始めてるし。 「そういう意味じゃねーって。その……かわいい、って意味でさ」 余裕がないおかげで、まるで不貞腐れたような口調になってしまった。おまけになんか顔まで暑い。 慣れないことは言うもんじゃないよなーと思いつつ横目で相手を確認すると、……えーと、なんか思いっきり耳まで真っ赤にしてる奴がいるんだけど。 「って、今更そこで照れんなよな! こっちまで恥ずかしくなるじゃんか!」 「ご、ごめん……」 自分のことを棚にあげたどころか責任転嫁までやらかしたのに、か細い声に謝られた。 (た、立場ねえー……) 彼女はまだ恥ずかしさが抜けないのかうつむかせた顔を上げようとしない。 なんだこの雰囲気。めっちゃ気まずいんだけど。ていうか自業自得なんだけど。 (……何やってんだろうなー、オレ) これでは、時間を――それもせっかくの二人の時間を――無為に過ごしているといっても過言じゃない。 真っ赤になって照れてる千鶴はそりゃ可愛いけど、どうせなら楽しく喋ったりとかした方がいい。 だってその方が、きっといい思い出になるだろうから。 (――よしっ) おもむろに立ち上がる。 すーはーと気づかれないように深呼吸してから、座ったままの彼女を見下ろした。 こちらにつられたのか彼女は顔をあげていて、まだその頬が赤いのが見て取れる。その顔の前に、手のひらを差し出した。 「行こうぜ、千鶴!」 「ど、どこへ?」 面食らった風だが、気にしてたら始まらない。そうだ、好きな女の前でくらい格好つけないと。 「どこだっていいって。散歩でもいいし買出しでも……ってそれはこの間行ったばかりか」 土間の様子を思い出して、しばらくは人里に降りなくても問題ないのだったと思い直す。 「じゃあ散歩!」 誘うように指先を泳がせると、細くて白い指がそこに触れて、重なった。手のひら全体をしっかりと掴んで、引っ張り上げる。 以前はひどく温かく――いっそ熱いぐらいに――感じられたその手は、今はもう自分のものとそう変わらない。 そのことにささやかな安心感と余裕を得て、 「よっし、そんじゃ行こうぜ!」 繋いだ手はそのままに駆け出した。 「わっ、ちょっ、待って平助君!」
(――さっき起こすって言ったけど、あれ、たぶん無しな)
眠気を無視して強引に起きていたのは、刹那の時間を惜しんだから。 羅刹化してその力を振るい続けた結果、何物にも代え難い今がある。でもそれは、自分に残された時間がもう、他人よりは多くはないということでもあった。 だから、残り少ない時間を、ただ無為に眠って過ごすのが勿体ないと感じたんだ。
(でもさ、それでおまえを心配させたりすんのとか、本末転倒だよな)
「ごめんな」 「え?」 走りながら小さく呟く。 その声は風に乗ったらしく、すぐ後ろの彼女に気付かれた。 「なんでもねーって、ほら急ぐぞ、千鶴!」 「っさ、散歩じゃなかったのー!?」
息の上がりかけた彼女を引っ張って、大地を駆け抜ける。 独りよがりで格好悪い考えを吹き飛ばすように。 温もりを伝えてくる手のひら――彼女だけは、決して離さないように。
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平助かわいいよ平助、とぐらんまとさんざん連呼しまくってたらなんか出たココ!(作品違う) へーちゃん書きたいけどネタがなーって言ってた矢先のことでした。ぐらんま本当にありがとう! 全力でへーちゃん壊れてるけどぐらんまに捧げる!(……)
へーちゃんは「かわいいは、正義!」を地で行く子だとおもいます。 しかし私がやるとかわいそうな方向にしか転がらないのでなんというか偽っぽさが漂っててどうにもならんちう……本当すまんかった土下座。
2009-03-22 スクエニの すごい 合法ロリ
_ [アニメ] 今週の00SS(#24)
- ものすごいかわいそうな魔法使いを見た気分
- ハレルヤの出番があれだけとか……
- 全裸空間(主に精神が)で子熊フォロー来るとは思わなんだ
総評:なんというアクトの光(違)
弟さんの決意が次はせっちゃんを狙い撃つぜに見えたり見えなかったりしたのは私だけでいい。まあ「CBとして~」って言ってたし、尺的に考えても無いだろうなーとは思うんですが。
つーかアクトの光(違)で超広域全裸空間が広がるかと思ったら丸裸になったのは心だけとかもうね! マリナ様との全裸対話に裸足正座待機の心地だった私はどうすれば!(……) 次回の新人類ガチンコバトルの最中に突発的に発生してくれないかなー、とかそっと期待してみる刹マリスキーの者で本当すいません。
ヘタレ庶民とルイスたんが無事にまとまったああああ!! ガクッといったルイスたんに一体何が起きてたんだーとかは考えてもキリない気がするし、ヘタレ庶民からせっちゃんだよと言われてもアムロ洗脳が発動しなかったので、とりあえずは平気なんだと解釈しておきますわーい! ヘタレ庶民のバイト人生は無駄じゃなかったんだなあ……ホロリ。
しかし子熊フォローがこんな形で入るとは思わなんだ。開始早々出てくるなり即行でせっちゃんに堕とされた時はどうしようかと思ったけど(笑) 結局ソーマたん人格も元鞘のマリーたんに統合されてしまったか。アレルヤ良かったねえ……でもアレルヤの成長イベントって本当皆無なままなんだな……ハレルヤもあれっきりとかもうね……まあ、当人は幸せそうだからいいか、うん……(遠い目)
とりあえず次回、がゆんだむの看板(ネタ的な意味で)を背負っていた二大巨頭、ハムとコラ沢さんの出番に期待。い、生きてるに決まってるんだから……!!(涙目)
「最終回だ」 「最終回だ」 「長かったな」
(中略)
「少年、もしよかったら、私と一緒に……」 「生きるために戦え」 「まだ何も言ってないではないか!」
「次回、『宇宙を見上げる少年の瞳に映る世界』最終話」 「『再生』」
次回終了後には映画化CM(「イノベイターと地球人類 最後の戦い」)なんですね、わかります(えー)
わかる人にしかわからなさすぎる上にこの上なくしょうもない話で正直すまんかった。ムント様とユメミたんはもうちょっといちゃこらしてくれても良かったのにとか思ってる派です。
2009-03-29 星の海はDISC3まで来ました
_ [アニメ] 今週の00SS(#25)(最終回)
例によって最終回なので詳細は隠してみようとおもいます。
- アレハレ完全同居きたー
- まさかの疑似1stVSエクシア戦
- 届いたメールに対して届かない手紙で〆とか……!
総評:しあわせのコラ沢さんに全て持ってかれた
コラ沢さんの勝ち組っぷりに全力で吹いた。子熊と通信中の大佐の肩が剥き出しだしイヤリングだしあれいやそんなまさかと思ったら当然のように白タキシードコラ沢さん登場でほんとどうしようかとおもいました本当おまえら幸せになっちまーえー!! まさかキッスを飛び越えて結婚式とは思わなかったぜ……。ああくそうニヤニヤが止まらない(笑)
しかしなんというアムロ。何もかもがアムロすぎた。ラスボスとしては狂気に支配されてうんぬんって風もなかったし良かったんじゃないかなーと思ってる。
ともあれ、アムロ組以外はほぼ生存エンドとは予想外。ヘタレ庶民とルイスたんも幸せコースを歩んでいるようで何よりだ。CB離脱したハレマリはどこで何をしている所なんだ……まあ二人ともそれなりに幸せそうなので良かった。べ、別に二律背反的な何かを抱えてこれからも生きていくアレルヤにかわいそうな子の片鱗を感じて大変に萌えたりなんかしてないんだからね! つーか超兵組は二人して「もう一人の自分」は抹消されず内に住まわせたままってことだよね、いやあこれは妄想しがいがあるなあ。いいよいいよー。
クライマックスに入ってから弟さんの漢が上がりまくりだったなあ。弟さんマジかっけー! このままCB内で、ロックオン(兄)に残されたフェルトたんとかと一緒に疑似家族的な連帯感を持ったらいんじゃね、とか妄想しておいたよ!
全裸空間マリナ様が見られなくてしょんぼりしてるのは私だけでいい。届いたメールと届かなかった手紙で対比させての〆はやられたなーとおもいました。個人的には刹マリはこの形で満足だなあ。いやほんと、マリナ様の手紙の内容だけでお釣りが来るぐらい満足してしまった。せっちゃんは世界情勢を知るためと情報を集めながらもマリナ様の演説ぶりとかを見て口元緩めてたらいいじょない、とこっちも妄想しておいたよ!!
つーか魔法使いさんがCB入りしてないってことはつまりフラれたんだろうか……魔法使いさーん!! まあとりあえずハムと仲良く生きていってください。しかし00の二大ネタ看板の一人だったハムがあんな影の薄い脇っぽい出番オンリーとか……コラ沢さんの勝ち組っぷりマジパネェ。
ともあれ、無事に「イノベイターと地球人類 最後の戦い」の公開も決定されたようでおめでとうございます(えー) 1期終了時はどうなるかと思いましたが、2期も存分に楽しませてもらいました。スタッフの皆々様お疲れ様でしたありがとうございました! できれば劇場版は本編焼き直しとか総集編とかじゃなく続編的なものがいいなー。べ、別に今度こそマリナ様の全裸空間をだなんて思ってないんだからねっ!