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日々是ダメ人間/雑記

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2008-01-02 ロアルカには遊佐クロアの存在がわりと重要なポジションを占めていると思うんだ この日を編集

_ [雑記] あけおめです

あけおめことよろあるか! ……と、やはり素で打ち込んだ私ですが今年もよろしくお願いいたします(……)

ロアルカ分が微妙に不足してて無駄にロアルカについて語り尽くしそうになったんですが、遙か3アニメ見たらそっちにツッコむのに忙しくて力尽きました。ろあるかー!(ごろごろごろ)(高速回転)

_ [アニメ] 遙かなる時空の中で3 紅の月

そういやタイトルの「紅の月」ってどういう意味だったの? とか聞いたらダメなんだろうなと思いつつ順を追っていきたいと思いますよ。

夢から覚めたのぞったんを覗き込んでいたのは兄貴でした。まあそこは夢の流れからすると順当な配役だとは思うのですが、のぞったんが皆は?って見渡したら部屋の入口付近に全員集合して囲んでるというのはかなりビビる構図じゃなかろうか。だいたい寝所は男女別じゃなかったか君ら。ゲーム本編で毎度毎度追い出されていた白竜(大)のことも少しは考えてやったらどうだ。まあだがそこは龍神の神子たるのぞったん、何事もなかったかのように笑顔でおはようの挨拶をかまします。のぞったんは本当肝が据わった娘さんですね。

とまあそんなアバンが終了してOPへ。富野でも意識したのかと勘違いしそうなほどの裸祭りに素で吹いた。この時点でこれはネタアニメ、けってーい! それにしてものぞったん+八葉が裸祭りなのはまだいいとして、まさか平家側まで参戦するとかその発想はなかったわ。まあ何よりのぞったんに乳首券が発行されてなかった件について中の人らを全力で問い詰めたい。あと朔たんがいないのもどういうことなのかとっとと説明しやがれこんちくしょう。

本編は勝浦からスタート。しかし実際にビジュアル化されてみるとやたら目立つ集団だな源氏の神子御一行……。もう平家側に動向がバレないようにするのとか不可能に近くないか。適当に斥候飛ばすだけでOKすぎだろ常考。さて唐突にオリキャラが出てきたと思ったら怨霊でした。怨霊の一撃に吹っ飛ばされる面々。ってちょっ、のぞったん普通に地面に叩き付けられてるよ! 誰か一人ぐらい飛ばされたのぞったんを抱き留めるとかあってもよくね?! もうお前ら何のための八葉だよ! まあ朔たんとのぞったんの怨霊封じっぷりは中々良かった。しかし怨霊が昔の知り合いということで動揺気味の苦労さんのピンチを救ったのが弁だったり、封じた後に消沈気味の苦労さんに肩ぽんするのが兄貴だったり、いやどんだけ全方位を気遣ったサービス精神なんだよゆめ太カンパニー。

別当不在で明日も頑張るぞーとか言ってたらヒノエがいきなり正体バラしたよ! ついでに弁も親戚関係バラしてきたよ! 尺の関係上とはいえあまりの蝶展開にぽかーん。一人でいきり立って空回りしてる苦労さんがなんというかその、見てられない気分になったのは私だけでいい。だがヒノエの言動にばたばた後ずさるのぞったんは可愛かった。その後の「可愛い姫君もいることだし」というセリフは華麗にスルーして真面目な話を進めるのぞったん萌え。

とここでいきなり弁望きたー!! ゆめ太カンパニーは世間の空気読みすぎだろ。わりとマーブルっぽい弁だったので個人的にはうっかり萌えそうになった。まあ何より回想とはいえちび白竜を1カット登場させた功績は見事であった。いやっほーぅ! 弁慶最高ー!(……)

しかし平家側の描写も忘れないとは中々やりますね。(あっつんの)兄上はともかく、これもりんが意外によく喋って驚いた。終始無言なチモの後半での活躍にご期待下さい。

吉野到着。勝浦へ向かってるときと隊列が一緒だったことはチェック済みだぜ兄弟。「俺達、警戒されちゃってるのかなー?」とはぼくらのヘタレ井上の言ですが、いや警戒されない方がおかしいだろそのデーハーな格好の集団は。旅芸人一座とでも言わない限り怪しさ満点だ。そんな所へ上着を脱いでひどく地味にまとまった兄貴が登場ですよ。たった一晩で里に馴染みきったらしい兄貴は、旅の汚れでも落としてこいよと身体拭きフラグを押っ立てて一人そそくさと退場していきました。兄貴の空気読みスキルは異常。おかげで眼鏡レスゆずゆが拝めました兄貴マジありがとう……!! ああうん半裸はどうでもいいOPだけで腹一杯だ。一人脱衣抜きでひたすら首筋だけを拭いているあっつんと、どうやら布絞り係に徹することを決めたらしいリズ先生に少々目頭が熱くなったのは秘密。さて野郎の身体拭きが終わったら当然おにゃにょこのターンですよ! ちゃっかりのぞったんの側に居座ってた白竜(大)は本編と同じように朔たんに言いくるめられて退場させられてました。朔たんGJ。だがあえて言おう、お前ら身体を拭くならもうちょっとはだけさせるとか二人で拭き合いっこするとかしたらどうなんだ!!(握り拳) あとここで黒朔の流れを挿入したりとか、スタッフは設定エピソードを網羅するのに必死だな!(こら)

一人退場した兄貴はOP以来の半裸描写から無事に逃れた、……と思ったらもちろんそんなことはなく、稲刈りしながら夕陽をバックに半裸で汗を光らせたりしていました(一部誇張) そんな兄貴のセミヌードにドッキーン☆して逃げ出してしまうのぞったん。うんなんていうか今更じゃね……とかツッコんだ枯れ気味の私ですいません。まあその後のかわいそうなゆずゆはうん正直燃えた(この子幸せにしたらなアカン!という使命感的な意味で

皆で夕餉を囲んでいたら里に夜盗がやって参りました! 取り急ぎ出向いて応戦する八葉。出番もセリフもしこたま少ないあっつん強えええええ!!! ってあれっ、ゆずゆは? ゆずゆの活躍なしに夜盗が去っていきましたよ? ちょっ非力なあっつんですらあんな大きいアクションの1カットを描いてもらったとゆーのに、序盤の怨霊戦ですらろくに動くこともなかったゆずゆの活躍は?! まあそれはチモと同じく後半にありましたが。そんなに弓戦闘は描きにくいか描写しにくいかとかうん言わない言ってないよ!(言ってる) そしてまたも一人で去っていこうとする兄貴。それを追いかけるのぞったん……はいいのだが何でお前ら吊り橋の中程で会話とかしてるんだ。いちいちゆらゆら揺れてる描写が入れてたりとか細かいなオイ。つか何、いわゆる吊り橋効果を狙ってのこと?(違) 最後に懐中時計フラグきたー。

そうして兄貴、ヘタレ井上、弁が離脱して舞台は福原へ。政子たんの扇演出はもうちょっと何か欲しかったところ。最後に扇が左に寄って見えた表情がもっと悪女っぽかったりして欲しかったなあ。

続いて一ノ谷にてようやくチモ喋った! そして還内府が初お目見え。ただ上半身を暗くして隠されたところで今更感が漂うのは否めない。あと不覚にも、自分の髪の毛をいじいじ弄ってるこれもりんがちょっと可愛かったとか思ってしまった……ッ(全部どこかのロマンの人のせいです描き下ろしも良かったぜGJ)

あっつんが見てる。

逆落としは思ってたより動きのある絵になってて良かったんじゃないかなあとか。のぞったんの格好良さに惚れた。崖を降りきってみたらば平家側についてた弁と再会ですよ。そしてようやくゆずゆの活躍きたあああああ!!! それものぞったんのピンチを救う形で! いいぞいいぞよくやった!! まあゆずゆ当人の描写は弓を射った後のポーズで固まってる1カットしかなかったけどな!!!(……) そして兄貴×のぞったんの鍔迫り合いへ。互いに正体バレして半ば放心気味の二人に、空気を読まない子のチモが割り込み。チモに押されるのぞったんは小石に足を取られて尻餅をついてしまったわけですが、視聴者には見えずじまいだったのぞったんのスカートの中がチモの視界に含有していたことだけは構図的にもはや否定しようがない。チモに剣を振り上げられピンチののぞったんの元へ駆けつけたリズ先生はむしろそのへんで逆上してしまったと見た。だからその後のぞったんをかばって剣で串刺しにされるわ弓矢でがすがす射られるわとさんざんな散り様だったんだよ!(えー) つか血の量多すぎですから。ゲーム以上にのぞったんがショックすぎるだろアレは……。戦意喪失したのぞったんに興味を失いチモはさっさと退場していきました。

遅れて登場しすぎのヘタレ井上に助けられ、命からがら脱出する面々。だがしかしここで待っていたのはまさかのこれもりんだった! ええー!!!!! ごめんこのアニメの中で一番驚いた。まさかここでこれもりん大活躍とかそんな。これもりんのあまりの優遇っぷりに素で開いた口が塞がらなかった(こら) しかも全員のぞったんの目の前で火達磨になって終了とか、こ……これはひどい。リズ先生の最期もそうだけど、かなりのぞったんにはショッキングな光景見せまくったなあオイ……。そして白竜(大)の逆鱗によりのぞったんは現代へ。

雨の降り続く中、ついさっき見てきた光景をフラッシュバックさせるのぞったん。リズ先生のカットが多いのは仕方ないとして、コマ送りしてみてもその後に続いたカットの中でまともに視認できるのが苦労さんとゆずゆだけしかないってのはどうなんだ。カット数的にはまだ余裕があると思うので、ヘタレ井上とヒノエもちゃんと入れてあげてください。そもそもコマ送りせず普通に見てるとゆずゆしか視認できないってどんな罠だうっかり萌えるじゃないか!(……)

そして時空を超えるのぞったん。アバンの寝所へ逆戻りしましたが、皆は庭先に居ました。……うんこれが普通の光景だよな……全員で寝所囲んで寝てるとこ眺めてるとか怪しすぎる。とりあえず兄貴を一人呼び出して暴露大会へ。ほんと尺の関係上なんだろうけど思い切りよくバラしすぎですからこのアニメは。あと足を滑らせたのぞったんは明らかに身体が宙に浮いてたぞ何をどうしたらそんな体勢で助かるんだ!(笑) そしてここで急に兄貴がえろくなって吹いた。

こっそりと平家側に向かおうとした弁をとっ捕まえて問い詰めに入るのぞったん。兄貴にツバつけられたルートに突入したのぞったん、もはや弁の口説き攻め程度では動じないぜ! あっさり白旗をあげて白状して退場していく弁。引き際もわきまえてるなあとか感心した私ですまない。それにしても弁をじっと見返すのぞったんの漢前っぷりがたまんねえ。はっそうかこれが弁望の醍醐味なんだねおっかさん……!(誰)

政子たん相手にキレまくりののぞったんを誰が落ち着かせてやるんだろうなあと思ってたら、肌露出もできず得意の笛披露もできず小さくまとまってたあっつんが満を持して登場ですよ!! だが勇気を振り絞ったあっつんの話は既にのぞったんは知り尽くしていたことでしたー! ってあっつーん!!!!! さらにあっつんとの会話は途中でさくっとぶつ切られ、懐中時計フラグ回収のための夢へ突入してしまいました。もはやこれもりんよりも扱いが軽そうな不遇のあっつんに全米が泣いた。

のぞったんの大暴露大会はまだまだ続きます。今度は全員に兄貴のことバラしたよ! 「私が将臣くんを倒します!」とかうん相変わらずのぞったんは無駄に漢前すぎです。一人逆落としで格好良く乗り込んだのぞったんに、すかさず「君はいけない人ですね」と決めセリフを割り込ませる弁はさすがだとおもいました。締めは対峙するのぞったんと兄貴がやり合うところで俺達の戦いはこれからだ!エンド。EDは兄貴ソングで締め。お疲れ様でしたー。

というわけで全編通してツッコんでみましたが、ゆずゆのセリフは全部で17個、うち「兄さん」は4回で「先輩」は1回、のぞったんと同時に「えっ」って言ってるのが2回とわりかし喋ってた方かなと!(……) 見せ場は少なかったものの、常時のぞったん近くのポジションをキープしていたのは素晴らしい。眼鏡レスもあったしかわいそうなシーンもあったしな! あれっそう考えるとわりとゆずゆには優しかったのかこのアニメ。ゆずゆかわいいよゆずゆ。ゆずゆも幸せにしたらなアカンねえ本当にねえ……。

以上、ツッコミ感想終わり。いや本当お疲れ様でしたー。


2008-01-05 もはやエスパー以外の何者でもない気がしてきました この日を編集

_ [アニメ] 今週の00(#13)

  • 演技派かと思ったらバレバレだった件
  • 中華仮面
  • マリナ様フルネーム呼び自重

総評:リアリティさを重視すればするほどそれはないわー(笑)とツッコんで終了してしまう、そんなときめきたいのにときめけない8歳差萌え

一応の決着を見たヘタレ庶民争奪戦ですが(最後ちゃんと真ん中を陣取ってたルイスたんかわいいよルイスたん)、これで終了というのは勿体ない気がするのでもうしばらくループ展開的に続けてくれたらいいとおもいます(えー) そのうちまだちゃんと生きてる親父さんとかも出てきてヘタレ庶民と大変ですね、いや君こそすまないねとかヘタレ同盟でも組んだらいい(登場するかもわからんキャラをヘタレ確定にしないそこ)

_ [雑記][アルトネリコ] 2周目始めました

うん当然ルカルート一択ですが何か。ルカたんが登場してからというもの、ルカたんの言動にいちいちいちいち悶え転げてばんばん机を叩きまくっている私を誰が責められようか(引きはするけどな) いやマジでルカたんがあまりにもかわいそうな子すぎて萌え滾りまくって困る。

あとこれ2ヶ月前くらいに当時2周目を突き抜け中の某さんから聞かされてたんだけど、PHASE1のルカたんがクロアに「大好き」言うときは必ず俯いてたり背中向けてたりでクロアの顔見てないとかほんともうね! それ何て異界の扉でシルヴァラント戻ってきた後のゼロっさん。あーほんとルカたんかわいいよルカたん。マジでルカたんは幸せにしたらなアカンですようん。


2008-01-12 物理的か精神的かと言われたらクロアは後者だよね(エロさの方向性的な意味で) この日を編集

_ [雑記][アルトネリコ] まあうんわかってた

ルカのドラマCDの詳細が出たようですが、ジャケ絵やあらすじを見るに空猫が(少なくとも話の序盤ぐらいは)わりかし出番多めに頑張っちゃう流れとしか思えない、にも関わらずキャスト表記に当人の名前が見当たらないのは何でだぜ? というわけでキャストの遊佐クロアの文字はうん話半分で見ておこうかなあとか思っているかわいそうな人種です。そもタルガーナの中の人が変わってるのもどういうフラグなんだ……単に予算とかスケジュールの都合ですフラグなのか、まあ所謂いつものガストクオリティ(公式サイトやAT2本編内で散見されるわりと目に付く台無し気味のアレとかソレ的な意味で)なのか判断に困る(こら)

てかあのキャスト表記が本当なんだとしたら、あげなあらすじの物語の中で子安に諏訪部に空気犬(こら)まで登場させるって一体どんな展開にするつもりなんだ逆に気になってきた(笑) まあでも「ルカ」の一言のためだけに遊佐クロアが呼ばれるんだったらどんどんやるといいとおもいます(真顔) いやセリフは多ければ多いほどいいですけどね! だが「ルカ」の発音バリエーションが3種類ぐらい聞けたらもう万々歳とか思っている私がいる。

えーと明日、じゃない今日からちょっと西方へ旅立ってきます。まだ仕事の方で修羅が続いてるので癒しを求めに……。てか今週はわりとネガキャン気味だったのでそろそろムッツリ分を補充したいなあ。いやここに来るまで無駄にムッツリばっかりだったからこれはこれでいいんじゃという気がしないでもないですが。まあうんその何だ、とりあえず無駄にいちゃこいてるだけのロアルカが見たいんです先輩(……)

_ [ネタ文] オチない話(ロアルカ)

ED後ロアルカ。西方移動中に何でもいいからロアルカの会話が書きたくなりついカッとなって以下略。冗談抜きで普通にオチてないマジすいません。


 明日の資料を受け取ってから自室に戻ると、約束していた相手が僅かに留守にしていた間に来ていたらしい。 「ルカ、来てたの」  か、と言い終えることはできなかった。その代わりのように、ばたんとドアが閉まる。 「……それは」  眼前の光景にかろうじて搾り出せたのはそんな指示語ぐらいだったが、相手としてはそれで十分意図を汲み取ってくれたらしい。 「え、えへへ、クローシェ様がね、寝るときぐらいちゃんとした服を着なさいって用意してくれたの。もちろん、私は今までどおりで構わないんだけど、ていうかどっちかいうと着慣れなくてなんか寝付けなかったりしなくもないんだけど、せっかく用意してくれたのに着ないのも悪いしもったいないし」  ルカはこちらが聞きたいことを洗いざらい自ら喋ってくれた。自白剤要らずとはこのことだ。 「あっ、これクローシェ様には内緒だからね!」  彼女の言う「これ」がどこからどこを指すのかがイマイチわからなかったが、たぶんクローシェ様が身に着けていたものよりさらにひらひらを増量させたような、おそらくさわり心地のいいシルク素材あたりでできたネグリジェ姿でこの部屋に来たこと自体を対象にしておくべきだと判断しておいた。  ああ、後でルカにも口止めをしておこう。何かの弾みで口を滑らせかねない。  ドアのところで棒立ちのまま動こうとしなかったせいか、ルカは腰を下ろしていたベッドからすっと立ち上がって、数歩歩み寄ってきた。  結果として、部屋の中ほどぐらいで止まる。ひらひらした裾から覗く素足が無駄に眩しい。 「や、やっぱり変、かな。変だよねっ」 「いいや」  ろくに反応を返さなかったせいで勝手な解釈に至ったらしいルカの言を即座に制した。 「そんなことない」  ルカの全身を頭からつま先まで眺められるギリギリの位置まで、ゆっくりと距離を詰める。  体の前で両手を組み、今にも頭でも下げてきそうな姿勢で、ルカは上目遣いを向けてくる。  正直凶悪すぎたが、堪えきれないことはない。今のところは。 「良く似合ってる」 「ほ、ほんとに?」  ああ、と頷いてやると、ルカは照れ臭そうにはにかんだ。 「良かった」  それから、ルカはちょっと迷ったように視線をうろうろさせ、おずおず、と再び上目遣いを向けてくる。 「クロアは、そのぅ……こういう格好の方が好き、なのかな」 「そうだな、今みたいなのは可愛いらしくていいと思う」 「あ……う、うん服がねっ」  聞いておいて自ら否定するルカには、内心苦笑せざるを得ない。 「俺としては中身もないと困るな。というより」  全身については最低限脳裏に焼き付けたので、残していた距離を大股で縮めた。 「一番重要なのは中身で、俺が一番好きなのもそれなんだけど」  髪留めが外されて肩にかかっている髪の毛を手にとった。ストレートのはずの細い髪は、手の中でゆるくカーブを描いている。 「髪も合わせてあるんだな」 「あ、うん。ちょっとだけ巻いてもらったの。何かその……や、やっぱり、ふわふわしてて私っぽくないっていうか」 「そうか? 可愛いと思うけど」 「う。そ、そう……?」 「まあ、どんなルカだって俺からしたら可愛いし」  ルカは一瞬面食らったような表情をして、慌てたように何かを言おうとしては口をつぐむ、ということを繰り返した。  そうして、あちこちさ迷わせていた視線を戻した頃には、その上目遣いに何故か恨みがましいものを伴わせたりしている。 「……クロアはそういうこと言いすぎっ」 「そうか? 別に嘘は言ってないし問題はないと」 「そこが問題なのー!」  自棄気味に叫んだルカは少し気が済んだのか、黙って不満そうにうつむいた。  ネグリジェの裾をつまんでもじもじさせたりしつつ、ぽつりと言う。 「……ねえ、クロア」 「何だ?」 「そのぅ……こんな格好してきたりして、喜んでもらえたのかなー、とか……」 「当たり前だろ。好きな子が可愛い格好で現れたら、喜ばない方が難しいと思うけど」 「そ、そう……なら、いっかな、うん」  何やら自己完結気味に納得しているルカが、えへへ、と浮かべた笑みにはどうやっても勝てる気がしなかった。


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 オチなどない(最低だ)  ネグリジェ装備中に偶々訪問してきたアマリエが、きっとクロア喜ぶわよーとか焚き付けたりしたらいいとか夢を見たよ。  やっぱアマリエとルカの組み合わせは年相応の女の子同士って感じで大変微笑ましいよね。


2008-01-14 JOYSOUND侮りがたし この日を編集

_ [雑記] 帰還

西方より帰還しました。お世話になった方々本当にありがとうございました……! たくさん楽しかった美味しかったー! 色々お宝ゲットしたり(ありがとうございました!)、とんでもねー衝撃映像に出会ったり(誰だあれ編集したのやりこみすぎだろ)、何かにつけてロアルカの話に持っていったり(ごめん病気だ)、ほんと癒されたし充電もしてこれたよ! うん主にムッツリ分とかが!(……) ありがとうございました!

_ [アニメ] 今週の00(#14)

  • 女ドミニクにしか見えなかったのは私だけでいい
  • OP本編ED通してお嬢×ヘタレ庶民が和みすぎる件
  • あまりのナチュラルな不法侵入っぷりにもはやどこからどうツッコめば

総評:新EDにぜんぶ持ってかれました

なんというかその、わりと広範囲だがその実かなり局地的すぎるターゲッティングが施された大変わかりやすいマイスターPVっぷりに素で吹いた。<新ED 正直遙か3アニメで裸祭りは腹一杯なんだぜ……。

他にも何か色々ツッコミどころがあったはずなんだけど、もうEDの衝撃で全てかっ飛んでしまった……えーと何だっけ、フラれうえだゆうじの末路が色々かわいそうなことになりそうで萌え(理由そこか)とか、嫌味金髪は部隊最速死亡フラグの予感とか。

まあとりあえず、ヘタレ庶民のツッコミスキルはどこかのムッツリに通じるものがある、とか思った私はわりとかわいそうだとおもいました(……)


2008-01-17 (寝ても覚めても)ずっとロアルカのターン! この日を編集

_ [ネタ文] mount position(ロアルカ)

例によってついカッとなって以下略。ED後ロアルカ。


 部屋のドアが叩かれて、特定のリズムを刻む。  反射的に資料から顔を上げ、ドアの向こう側にいるであろう人物の名前を呼ぼうとし――その前に勢いよくドアが開いた。  そういえば鍵をかけるのを忘れていたなと思いながら、何故かドアの所から動こうとしない相手に声をかける。 「……ルカ?」  奇妙な一瞬の間を置いたのち、ひどく陽気な声が返ってきた。 「あー、なんだクロアいるんだぁ……鍵かかってないからいないかと思ったよぅ、えへへー……おじゃましまーす!」  律儀にドアは閉めながらも、こちらへ歩み寄ってくる足取りはどこかおぼつかない。そんな明らかに様子がおかしいルカを、部屋の中ほどで出迎える。  が、ルカはがっしとこちらの腕を掴むとずるずる強引に前進していく。 「お、おい、ルカ?」 「いいからー、クロアは黙って戻るのっ」  今や右腕はルカに抱え込まれてしまっている。正直悪くはない感触にとりあえず黙って従っておくことにした。 「クロア何してたの?」 「資料を読んでたよ。ほらそこにある」 「ふーん。クロアは相変わらず真面目なんだね。つまんないの」 「必要なことだからな」  経緯はわからないが、どう見ても明らかに酔っている人間の言うことに反論しても無駄だろう。  当たり障りのない回答を返すと、酔っ払いはぷくりと頬を膨らませている。 「じゃあいいよクロアはそれ読んでて。あ、寝ながら読むといいよ! 休みながらお仕事できるよ?」  何故か嬉しそうに笑みを向けられたが、もはや嫌味なのか素なのかよくわからない。 「遠慮しとくよ」 「ふーんだ、どうせお飾りでちゃらんぽらんで学のない素人御子の言うことなんて一つだって正しくないですよーだ」  ……どれだけの深酒をしたのか気になってきた。 「そんなことあるわけないだろ。……わかった、ルカの忠告に従うよ」 「別にいいよ、無理しなくたって。クロアは優しいから言わないだけで心ではそう思ってるんだよね?」 「そんなこと、一度だって思ったことない」  ぽん、と頭を軽く沈めてやると、しばらくしてほんとに?と潤んだ瞳がおずおず見上げてきた。 「もちろんだ」  大きく頷いてみせると、ルカはようやく気付いたかのように抱えていた腕を放した。  そしてにっこりと、ベッドを指差す。 「じゃあ、はやく寝て」 「……わかったよ」  酔ってるくせにわりと切り替えが早いな。いや、酔っているからこそだろうか。  ベッドに乗り上げ体を横たえると、 「ちがーう!」  途端、全力で否定された。どうやら仰向けなのがいけなかったらしい。  結果として、うつ伏せで肘をついて半身を支え、枕の上に置いた書類を読む格好をとらされた。むしろ肩や首が疲れる気がしてならないが、まあそのうち飽きるだろう。  そのまま資料に没頭し始めたものの、まともに読めたのはほんの数行だった。 「よーい、しょっと」 「っぐあ?!」  いきなりの衝撃と圧迫と感触に慌てて首を振り向かせると、背中と腰の中間あたりに跨ったルカと目が合った。 「えへへー、クロアお馬さんーぱっかぱっかー」 「ぐはっ、ルカ、やめ」  感触を知覚する前に、それ以上の強烈な圧迫感で上書きされてしまう。  一応耐えきれない程ではないが下手に振り払うのもどうかと思っていると、ルカは急に動きを止めた。 「あーちがった。犬だったいぬー、わんとなけー!」  ……どうしたらいいんだ。  本気で頭を抱えたくなってきた。だがそんなあからさまな行動を示してみせたところで、今のルカに意志が伝わるとも思えない。  上機嫌のルカはしばらく「犬」を連呼していたが、そのうちに声のトーンが落ちていく。  やがてこちらの背中に指で「の」の字を書き始めたルカが、ぽつりと呟いた。 「……クロアはれーかちゃんの犬じゃないもん。私のだもんねーだ」  そんなたったの一言で、どうやって宥めようかとフル回転させていた思考が強制的に停止させられる。  とりあえず抱き締めておきたい衝動にかられながら首を振り向かせようとしたところで、しょんぼりと下を向いていたらしい頭が勢いよく上がった。 「えへへー、わんとなけー!」  ……酔っぱらいのペースというものは本当に掴めない。  首の位置を戻してから盛大にため息をついておいた。 「……ルカとりあえずどいてくれ。それから水を飲んでくれ。ついでにどうしてそんなに飲んだのかも聞かせてくれ」 「えー。クロアまだわんってないてないじゃなーい。わんとなくまでいやー」 「……違う意味で泣きたいぞ」  遠い目になりながらぼそりとツッコんでも、もちろんルカには届かない。だが一応、拒否の意向は伝わったようだった。 「いやなのー? れーかちゃんには犬なのに私にはそーじゃないんだ。私のなのに言うこと聞いてくれないんだ。……なによークロアのばかー。ばかー」  とうとう、擬音にするなら「ぽかぽか」という感じで叩かれ始めてしまった。  全く痛くはないのだが、今更ながら心が痛いような気がする。 「……はぁ」  大きくため息を一つ。  下腹に力を込めて、腕立ての要領で一気に体を持ち上げた。 「わ、わあっ」  ころん、とルカが跨っていた背中から転がり落ちる。  その隙に素早くベッドから降りて、サイドテーブルの水差しとコップを手に取った。  コップに水を注ぎ振り返ると、ルカは転んだ姿勢からのろのろと体を起こしたところだった。 「あー、クロアひどいんだー……もうねー、ルカ様大好きー! ……って言わないとゆるさないんだからー」  このコップを渡したところで飲んでくれるかどうかは怪しい。  下手をしたらいらない、と振り払われてシーツが水浸しという可能性もある。 「……」  何も考えず、コップを自分の口へと持っていった。  中を空にしてコップを脇に置くと、ぺたんと座り込んだもののまだ頭をゆらゆらさせているルカに、そのまま口付ける。 「んぅ、ん、んぅー……!」  やや強引に口の中の水を全て受け渡して、ルカの喉がごくりと鳴ったのを確認し、ようやく口を離した。 「……」  口元を濡らしたルカは呆然としている。が、先ほどよりは目に力が戻ってきているようにも思えた。  一応もう少し飲ませるべきかと判断して、同じように口に水を含んでから、今度は完全に無抵抗のルカに水を飲ませてやった。 「……」  コップをサイドテーブルに戻してきてもなお、ルカはぽーっとしたまま動こうとしなかった。  ただやはり、さっきよりは正気に近いように思える。 「落ち着いたか?」 「……う、うん。落ち着いた……」  予想以上にしっかりとした答えが返ってきた。対応としてはさほど間違っていなかったらしい。  ルカはゆっくりと下を向いて、そのまま動かなくなった。露出した耳が真っ赤なのは、酔いが回ったのではなく、我に返った結果とみてよさそうだ。 「で、どこで飲んできたんだ? そんなに」 「……クローシェ様のお部屋」  意外な場所が出てきた。 「今日、各地の代表の人たちと報告を兼ねた懇親会があったじゃない。でね、美味しい地酒ができたんですよって、わざわざ持ってきてくれた人がいて……せっかくだからいただきましょうって、クローシェ様が」  一応ルカは成人しているが、二つ下の妹であるクローシェ様はまだ未成年のはずである。  だが世間的にはルカと同じ年齢で通しているのと、役職柄、様々な会談やパーティーに出席することが多く、嗜む程度には飲み慣れているとのことだった。 「ほら、飲まないで美味しかったです、って言うのも失礼だし……」 「それはそうだが……そんな飲むほど美味しかったのか?」 「美味しかったというか……思ってたより度が強かったんだよ、ものすごく。だからちょっと飲んだだけでクローシェ様ぱたーんって倒れちゃって。あ、もちろん眠っちゃっただけだったからちゃんとベッドに寝かせて、それで部屋を出てきたんだけど」  その後は推して知るべし、と。部屋に戻ろうと廊下を歩いているうちに、今度はルカ自身にも酔いが回ってきたのだろう。  本来ルカだって酒に強くないはずだが、先に酔いつぶれてしまった妹を見たことで、一時的に冷静になってしまった……といったところか。 「ルカ、平気か? ほら、下を向いてると余計回る」  放っておいたらそのまま寝てしまいそうなルカを、そっと肩を支えて起こしてやる。 「う、うん……あの、クロア」 「ん?」 「ご……ごめんね、迷惑かけちゃって……」 「気にしなくていい」  そうして、自然と笑顔になるのを止められないまま、改めてルカを覗き込んだ。 「ところで、俺は何回鳴けばいいんだっけ?」 「え」 「言ったよなルカ。わんとなけーって。三回だったかな」 「えっ、あっ、そ、そんなの」 「確かに、俺はルカのものだからな。ちゃんと従わないといけないよな」 「あ、え、う」  ぱくぱくと言葉にならない何かを発し続けるルカに、 「――ルカ様大好き」  そうトドメを刺してから、さっきはできなかった色々を一つ一つやっていくことにした。


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 現実世界でルカたんがクロアをバックマウントポジションするには、マッサージする流れとか、酔っぱらったルカたんが寝てるクロアにどっしーんとかするしかないよねきっと、というだけの話。
 どこの何にインスパイアされたとかは言うまでもない気がするのでうん本当色々アレな感じに失礼しましたすいません……。  とか言ってたら普通にマウントポジションの流れがあったとか素で吹いた。ちょっ、それ知ってたらこんなの書かなかった!(笑)  あと話の大筋をゆってくれた某さんも本当ありがとーう!(バラす)
 というわけで私にはあまり責任はないと思うんだな。だな。


2008-01-20 そうか今そのへん書いてる最中ですか<大陸創造理論 この日を編集

_ [アニメ] 今週の00(#15)

  • 嫌味金髪の死亡フラグ成立が早すぎた件
  • 阿部君の すごい 抱擁願望
  • なんぼ信用のおける相手とはいえ目の前でまた名前呟いたりしないそこ

総評:コーラサワー始まりすぎ

序盤でルイスたんのあのワガママは正直萎えるなーとか思ってたけど、もはやそんなこたどーでもよくなってしまった主にコーラサワーのおかげで! とりあえず大佐攻めコーラサワー受け本(男性向け仕様)フラグが立ったのは把握した。正直ちょっと楽しみだ(やかましい) それにしても雑魚・ザ・雑魚の称号を恣にするみんな大好きコーラサワーが勝ち組に見えてくるから困る。そして久々の名前欄祭りをやってたら中の人がチモ@遙か3だと判明して更なる衝撃を受けた。ちょっ……!(笑)

ところでハレソー本(男性向け仕様)とかそろそろ出てもいい頃だと思うのだがどうか(黙れ)

_ [ネタ文] Open wide.(ロアルカ)

もうそろそろ私は何か事あるごとに全てロアルカで変換しなおしてみようとするのを止めた方がいいと思えてきた(遅すぎる気付き) というわけでED後ロアルカ。


 ラクシャクでのミニライブを終え取り急ぎ駆けつけたせいで、あがりかけた息を整えながら、目的の部屋のドアを見つめる。  そうしたところで中の様子などわかるはずもないのだが、――もし眠っているなら起こすわけにはいかないから――なるべく大きな音を立てないようにしようと決め、ノックしようと固めた手の握り具合を調整した。  小さく深呼吸をして、ある一定の間隔をもって、その扉を叩く。 「……」  返事はない。物音などの反応もない。  そっと握ったドアノブはあっけなく回った。まあさすがに、あんな状態――と言っても聞きかじっただけなのだが――で鍵をかけて閉じこもっているわけにもいかないだろう。  おじゃましまーす、と心の中で告げながら、部屋の中へと滑り込み、音をたてないよう慎重に扉を閉じた。  相変わらずの簡素なインテリアのみで構成された室内。そろそろと進んでいった先のベッドで、それも灯りをつけたまま眠っているのは、もちろんこの部屋の主だ。  顔を覗き込もうとすると、ぴくり、と閉じられた瞼が動いた。 「……ルカ?」 「うん。ごめんね、起こしちゃった」 「いや……少しうとうとしていただけで」 「って、クロア」  起き上がろうとするのを、やんわりと制した。その拍子に、額に乗っていたタオルがシーツに落ちる。  濡れたそれを拾い上げてみると微妙に生暖かい。  タオルを脇に置いてから、片手をクロアの額、もう片方を自分のそれにあててみる。 「んー……あまり熱はない、のかな」 「ああ。昼間に比べたらだいぶ楽になった」 「ならよかった」  とりあえずタオルを絞り直そうと腰を上げたところで、コンコンと扉が叩かれる。 「いいよ、私が出る」  また起きあがりかねないクロアにそう言って、折りたたんだタオルのまだ冷たい側を額に乗せてあげてから、はーいと返事をしつつドアへ戻った。  そっと開けた扉の向こうには、見たことのある女官さんが立っていた。後ろには食器を乗せたカートが控えている。 「ルカ様!」  こちらを見るなり、驚いたように小さく叫んだその人は、はっと口を手で押さえている。あまり気にしないで、と笑顔を向けた。 (そうだ、確かクローシェ様付きの人じゃなかったかな) 「クロア殿にお食事をお持ちしたのですが……」 「あ、じゃあ……もしよかったら、後は私がやっておきますけど」 「はい、ではお願いいたします」  女官さんからカートを受け取って、ありがとうございますとお礼を告げて見送ってから、扉を閉める。 「クロア、食事が来たけど……食べれそう?」  ああ、と返事があって、クロアは自分で体を起こし始めた。カートをベッドの近くまで押していって、そこに乗っていた小さなお鍋の蓋を取ってみる。  予想通りにお粥だった。本当は自分が作ってあげたかったけれど、作る間もなく先に出されてしまっては仕方がない。  鍋から小皿に取り分けて、スプーンを添える。それを手に持って振り返ると、半身を起こしたクロアの、いつもより少し覇気のない瞳と目が合った。  小さく笑ってみせるとクロアも僅かに口元を緩めてくれたが、「元気」というには程遠いようだ。本調子になるまで、もう少し休養を取ってもらわねばならないだろう。  この部屋には来客用のイスというものが存在していないので、少し行儀が悪い気もしたけれど、枕に近いベッドの端へそっと腰を下ろした。  改めて間近で見てみると、――普段している眼鏡がないせいだろうか――クロアは少しやつれたような気もする。血色は悪くないようだけど、それは単に熱があるせいだろう。 (……まだ辛そうだし……これくらいしても、いいよね?)  膝の上に乗せた小皿の中身をくるくるかき回しながら自分への言い訳を終えて、スプーンに一口分のお粥をすくった。 「えっと、それじゃクロア」  スプーンをこぼさないように持ち上げて、クロアへと向ける。 「はい、あーん」  いざ発音してみると予想以上の気恥ずかしさが込み上げたが、それが顔に出ないよう必死で気付かなかったことにした。  だって、ここで照れ笑いなど浮かべようものなら、看病にかこつけて遊んでいるような印象を与えかねない。  クロアがもう少し回復しているならともかく――いくら恋人同士とはいえ、自分が辛いときに遊び半分で看病されるのはどうかと思うのだ。 「……」  クロアはぼんやりとこちらの手元を見つめてから、何も言わず、ただ当たり前のようにぱくりとスプーンを口に含んだ。  スプーンを咥えたクロアがほんの僅か目を閉じる。 (……う)  離れていくときにそっと開かれた、レンズを介さない瞳と目が合って、出来る限りさり気なくそれを逸らした。  空になったスプーンを小皿に突っ込んで、そこそこ冷めてきたであろう粥をぐるぐるとかき回す。 (な、……なに今の、目、とかっ……!)  性別的にあってはならない、いやあって悪いとは言わないけれど普通備わってなくてもいいと思うような――そこはかとない色気みたいな何か。それにまともに当てられてしまっていた。  おかげで、この行為が「恥ずかしいもの」という認識が完全に根付いてしまった。もう誤魔化せない。次にスプーンを差し出す時には確実に、恥ずかしさに耐えきれず照れ笑いを浮かべてしまう。  それどころか、スプーンを引っ込めてやっぱりダメー!などと叫んでしまうかもしれない。それは拒否行動だ。看病をしようとしに来たくせに自ら行為を拒否したりするなど、恋人として、いや人として最低すぎる。 (はっ、そ――そうだ、クロアちゃんと食べられたんだし、後はクロアに自分で食べてもらえばいいんじゃ……!) 「ね、ねえクロ――」  妙案を切り出そうとして、動きが止まる。  どことなく物欲しそうなようにも思える瞳が、微妙に焦点のあってない感じで、こちらを見つめていた。 「……っ、あ、え、……う」
 ぐるぐるとかき回され続ける粥がクロアの口に全て収まるまでには、もう少し時間がかかりそうだった。


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 「あーん」させて照れながらも渋々従う姿を楽しむのは基本的にムッツリの方だと思ったので、あえて配置を逆にしてみたテスト。  クロアは本編中だったらそこそこ躊躇はしてくれそうではあるけど、ED後であればわりと何の疑問もなく普通に「あーん」に従うとおもいます。
 あ、クロアは風邪じゃなくて過労とかでバッタリ的な何かだと思ってみる。  風邪だったらクロア当人もうつるからって強引に部屋から追い出すだろうし、まあそれ以前にレイカちゃんが何か手を打ってるよきっと(笑)


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