2007-10-03 先日ついうっかりもえたんのかーくん×すみで何か書こうとしたのは秘密
_ [雑記] ヒロイック・エイジが大変に良かったという話
えーと何だかんだでばたばしてました。そんな中、今期一番楽しみにしてたヒロイック・エイジが大変良かったので叫びにきてみました。みんなヒロイック・エイジ面白いから見るといい!(遅)
普段あまり人に何かを勧めたりしない方なんですが(自分の好みがマイナーマイナーであることは自覚してますともええ)、この作品はカプとか無関係に普通に物語として面白いので手放しで勧めてみる。まあ確かに序盤〜中盤にさしかかるまでは(王道展開といえば聞こえはいいが)ある種予定調和じみた流れで退屈に感じるかもしれない、でもそこをぐっと我慢して見続けてもらいたい! 中盤からじわじわ面白さが増すから! 何だかんだで目を離したくなくなるから!(笑) SFモノなので聞き慣れない用語が飛び交いますがそれはそういう(風に呼ばれている)ものだと華麗にスルーするといいよ! 気になったら公式に飛べば用語解説があるよ!(ただ視聴前に全部読むと一部ネタバレがあったりなかったりするのでご利用は計画的にだ!) でもって基本はエイジと姫様の物語ですよ! 見ようによっては別な何かだって(想像の余地を残す作りになってるので)楽しめますよ!(……) キャラがしっかり立った群像劇ですよ! スペースオペラですよ! あのファフナー(をあそこまで立て直した)の冲方ですよ!!
ぜえはあ。よし、これぐらい叫んでおけば知り合いの誰か一人くらいは見てくれるかもしれないな! 見るといい! そして最終回視聴後のアレとかソレとかを私と一緒に叫んでくれるといい!(2クール作品だけどな!)(共に叫んでもらえんのいつだ)
_ [ネタ文] guiding stars(エイディア)
そんなわけで勢い余ってヒロイック・エイジ最終回後のエイディア(っぽいもの)を放置。色々と夢一杯(意訳:捏造三昧)なのはいつものとおりで(……)
プロメ・オーが用意してくれたその部屋は、外が一望できるよう設えてあった。室内は球体の内側のようになっており、入口のある壁と床以外の全てに――おそらく人類の持つものとは異なる技術によって――外の様子が映し出されている。 外宇宙の煌めく星々を視界に収め、ディアネイラはそっと息を吐いた。自然、湧き起こる感慨で胸がいっぱいになる。それは満たされすぎて苦しいぐらいで、彼女は名残惜しさにかられながら、少しずつ吐息に変えていった。 人類の英雄たるエイジとベルクロスが戻ったのち、鉄の種族の指導者となったディアネイラは、宇宙に散らばる多くの種族をまとめあげ、先に旅立っていった銀の種族に続くべく多忙な日々を送っていた。 そんな中、エイジの帰還報告および外宇宙についての情報収集等を兼ねて、先遣隊として外宇宙への第一陣を切ることになったのは自然の流れといえた。 まだかつての宇宙で、外宇宙へと旅立てる種族はそう多くはない。ディアネイラは彼らを置いて旅立つことはできなかったし、元よりそのつもりがなかった。結果、過密なスケジュールの合間を縫うようにして、ごく短期間の外宇宙処女航海となったのである。 室内にはくつろぐためのソファーがあったが、ディアネイラは部屋の中心あたりで立ったまま、外を映し出す壁面を見上げていた。 両手を上方に伸ばし、軽く目を閉じる。 (今はまだ遠い……けれど、感じます。あなたがたの存在を) 外宇宙において、未だ黄金の種族とコンタクトは取れていなかった。だがこの宇宙にいることはほぼ間違いない。プロメを初めとする銀の種族、そしてディアネイラはそう確信していた。 (いつか必ず、会いに行きます) 例えそれが、己の寿命が尽きた後だったとしても――自分の意志を継いだ者たちがきっと。 そう心の中で誓って、ディアネイラはそっと目を開けた。伸ばしていた両腕も下ろす。 できることなら、自分が会いに行ければいい。エイジが「おとうさん」と呼んでいた彼らに、ディアネイラは伝えたいことがあった。 (彼を守り、育て、わたくしたちに巡り合わせてくれたことを。……心より、感謝します) 他にも伝えるべきこと、聞きたいこと、話したいことはある。けれどまず、それを伝えたい。 実際に外宇宙に出て、彼らの存在が確かであると実感してから、ディアネイラはそれを益々強く思うようになった。 そういえばエイジはどうしているだろう。到着してからずっと別行動をとっている人物のことを思い、ディアネイラは知らず口元を緩めた。 エイジの帰還報告は主に他の4人のノドスに対してのものである。プロメ・オーの計らいにより、4人のノドスも共にこの場へ参じていた。エイジは彼らとの再会を、そしてまだ話したことのない銀の種族のノドスに会うのを楽しみにしていた。 沢山話ができただろうか。笑って、楽しんでいるだろうか。 あの笑顔が伝搬するものは、ひどく胸をいっぱいにする。誰の心にも無遠慮に浸透し、人を元気づけたり、安心させたり、勇気をもらったりする。 それに助けられたのはディアネイラだけではない。あの戦いで彼に関わった多くの者たちを、彼は自然と癒していたのだ。 (エイジ。――あなたに出会えたことが、わたくしの……) もう再びまみえることもないのだろうと――信じたくはないけれど――思っていたあの日、言いかけた言葉が蘇った。 今はもう告げる必要のない言葉。 仮に告げるとしても、そのときは別の言葉で伝えるべき感情。 何故、今になって記憶が蘇ってきたのかはわからなかった。けれど、意味はあるのだろう。意味のないことなど、この宇宙には存在しないのだから。 そしてディアネイラはあの日と同じく、続きをそっと心の奥に閉じこめた。大切に、いつかまた――別の形で――取り出せるように。 「ディアネイラ」 澄んだ声に呼ばれ、彼女は振り向いた。 今しがた思い描いていた人物が、うわあ、と小さな歓声をあげて室内を見渡していた。 ディアネイラは大切に、彼の名を呼び返す。 「エイジ。……どうしてここが?」 「アネーシャが、ディアネイラがここにいるから呼んできてほしいって」 上向かせていた首を戻し、彼女と視線を合わせると、エイジは周りを見るのを止めてディアネイラのすぐ前まで歩み寄った。そして、唐突に問う。 「どうかした?」 「え?」 何を聞かれているのかわからないディアネイラの、その額に、エイジは自分の手をぺたんとあてる。 「あの、エイジ?」 「前にアネーシャがやってた」 どうやら、熱があるかどうかを確認されているようだ。もちろん熱などない。アネーシャやプロメ・オーの気遣いもあって、体調に問題はなかった。 何故そんなことを思ったのか――何より、彼の手を外すべきか、またそのために自分から触れるのはどうか――そのことに一瞬迷って、結局ディアネイラはふわりと微笑むだけにとどめた。 「わたくしは平気です。なんともありません」 「ほんとうに?」 ディアネイラを覗き込むようにするエイジの目は、穏やかなのにどこか鋭い。 それはまるで、嘘をつけばそれが映し出されて己に跳ね返ってくる鏡のようで、彼女はゆるく表情を崩した。 彼の視線から逃げるように、一度両の目を閉じてから、ディアネイラはエイジの手に触れ、そっと離させた。 改めて視線を合わせ、ディアネイラは口を開く。 嘘を吐くことはできない――素直に、ただあるがままの心を告げるために。 「体は平気です。でも、……少しだけ、寂しかったのかもしれません」 「さびしい? どうして?」 当然の疑問に、ディアネイラは苦笑した。 「どうしてでしょう」 正直、ディアネイラは自分でもよくわかっていなかった。 ――否、理解はしていた。 けれど、決してその感情に振り回されてはならないと、気丈に己を律していた。――今はまだ、仕舞ったばかりのそれを、取り出すべきではないと感じて。 普段なら曖昧な回答をしないディアネイラの不思議な態度に、エイジはしばしきょとんとしていた。 それから、うーん、と首を傾げ――やがて何か思いついたのか、笑顔でディアネイラに向き直った。 「エイジは、あ……えっと、……ぼく、は、ここにいるよ」 「えっ」 心を見透かされたのかと、ディアネイラは思った。 次の瞬間、それは勘違いであると知れたが。 「イオラオスもアネーシャも、みんないるよ。ディアネイラのことが好きだから」 だから寂しいことなんかない。彼はそう言いたいのだろう。 それはもっともだと、ディアネイラも同意できた。 だから、心配してくれたエイジにその旨を告げるべきなのに――何故か、ディアネイラの口からは違う言葉が滑り出た。 「それは……あなたも、ですか?」
口にしてから、ディアネイラは己の口を手で押さえそうになった。律していたはずの心は、もはや取り繕うこともままならない。 エイジはほんの一瞬だけ、きょとんとした表情を見せ――
「うん、そうだよ」
返事はすぐに返ってきた。 人々を――彼女を勇気づけ、希望を与え続ける――あの笑顔と共に。
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ただエイジに「ディアネイラのことが好き」と言わせたかっただけだった! 反省はしていn(以下略) うんいやエイジにそんな明確な恋愛感情とかがそう簡単に生まれるわきゃねーとは思ってるけどうんほらさあ、「like」って和訳すると何だっけみたいなさあ……(新井様のXネタなんか知ってる人どんだけいるのかと)
本当はノドス4人とエイジの会話とかも書きたかったのですが時間切れで割愛。 ただカルユティあたりはちょっとやってみたいので、後で気力があったら追記して更新に使うかもしれない(けど予定は未定)