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日々是ダメ人間/雑記

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2010-01-17 まあとりあえずクロアが脱げばそれで全部丸く収まると思うわけだよ(キリッ

_ [ゲーム] Starry☆Sky~in Summer~ コンプリート

冬の前に途中で止まってた夏に特攻してきた者です。

「in Summer」の副題の通り、舞台は夏。シリーズ通しての主人公・夜久月子(デフォルト名、変更可)は星に関してのスペシャリストを育成する星月高校の2年生であり、学園唯一の女子学生。物語はそんな彼女の6月~8月の三ヶ月間を、弓道部の活動を通して描いていきます。おそらくはスタスカ春で三人の幼馴染みとのフラグを悉くへし折ったその後と思われる主人公は、春では常に幼なじみーズに囲まれて基本受け身であったのに対し、夏では「弓道部の一員」として自立したスタンスとなっています。春をプレイした時には、幼なじみの話だからいいけどこれが同級生や先輩後輩相手の話になったらどうするんだこのべったりっぷり……とやや不安に思ったものですが、蓋を開けてみれば何事もなかったかのように幼なじみの庇護下から脱していて拍子抜けした反面、主人公も(春から比べて)成長しているんだなあ、とシリーズ物の醍醐味みたいなものを感じました。(同時に、幼馴染みーズの不憫さを思うと切なさ、炸裂……ですが) 以下は先に発売された春と比較しつつ。

物語は先輩の部長と同級生の副部長と主人公、の間に落ちモノ系な後輩が入部、新規加入した彼の存在により物語が大きく動き出す……といった春と同じようなスタイルを取っています。基本的に春も夏も最初から主人公に気がある面子がそろっているものの、恋愛の前提が「野郎三人が強く結びつく」ことであった春と違い、夏ではそういった縛りは特にありません。野郎三人が結びつくことは(同じ部活の仲間として)部活動において重要視されるのみで、恋愛の前提にはなっていません。物語の配分として、春は野郎の交流:主人公との恋愛が8:2程度だったのに対し、夏は野郎交流:恋愛:部活動で3:3:4という印象です。春は野郎三人が親友になる過程に大半が割かれていましたが、夏は部活動がメインゆえに部活ありきで物事が進むため、結局は恋愛描写に尺が割かれなかった感が強くあります。

ただそれでも、春における「ジュディマリ構成を壊したくない」という無意識の牽制が存在しないことに加え、夏のキャラは三者三様にちゃっかり者のため、隙あらば主人公とフラグを立てようと必死です(キャラが、というよりはシナリオが)。春の三名は小さい頃から好きだった、という大前提があるのでいいのですが、夏の三名は部活で知り合って活動していくうちに仲間以上の存在になった、という流れで、その「仲間以上の存在になった」過程はわりと割愛気味です。結果として、夏の三名も最初から好感度MAXに近い状態でのスタートになっているものの、「何故好きなのか」という理由付けと説得力はやや薄な仕様。個人的にはその辺りも本編に含めて欲しかったところですが、三ヶ月間というとても短い尺を考えるに無茶がすぎますかね。

春との差分ばかりを挙げてしまってますが、システム面でも、春と比べると句読点や改行、ページ送りの位置などが改善されて春に比べて大変読みやすくなったなあと思いました(春の初プレイ時、これケータイ小説かっていう改行やらページ送りに少し遠い目になったのもいい思い出)

また春からの進化としては、立ち絵と中の人がついたサブキャラの実装、およびサブキャラエンドの追加。ある条件を満たすと共通バッドエンドがサブキャラエンドになります。これがまたこんにゃろーな出来でしてねちくしょう、いいから3バカを個別に攻略できたりするFDの発表はまだですかばんばん。

以下はネタバレのキャラ別雑感。

金久保誉(☆)

 腹黒策士部長先輩。プレイ中はそう呼称してたんですが(こら)、最終的に策士先輩で落ち着きました。なんという孔明の罠。胃薬とお友達なくせに息をするように策を巡らせ外堀を埋めていく様はどう見ても策士です。本当に(以下略)
 ていうかこの人マジでタチ悪いよ、秋のメガネとかラスボスとかも確かに腹は黒いだろーし策もさんざん張りまくるけど、奴らはまだ「悪どいことをしている」という自覚を持った上で実行してると思うんだよね、これが大人のやり方だ的な。
 でも明らかにこの人そのあたりの罪悪感とか微塵も感じないまま策士ってるよ! それって何かおかしいかな?みたいにきょとーんとされそうだよ! 策は張るものであってハマるものじゃないよね的な底なしの何かを感じるよ! マジこええ!!(笑)
 そして中の人的にも珍しいタイプだなあと。むしろ☆といえば「ふっふしだらな!」とか言いそうだよね。
 ☆のニュートラルな声色がますます本心を見せない風でキャスティングした人天才だろ……とか思ったのは私だけでいい。いやスタスカのキャスティングは基本的に神懸かりすぎだろうとは思っているけども。

宮地龍之介(神谷)

 夏のツンデレ。春のツンデレは杉田。
 とはいえ思い返してみるとそれほどツンデレじゃなかったなあという印象。ていうか奴がツンだったのは主人公にじゃなくてどう見てもルーキー相手だった件。
 主人公に対してはツンじゃなくて照れと拗ねがメインだった気がする。
 クリーム好きなのにクリームは好きじゃないと言い張るのはツンデレでも何でもなくただの弱みを見せたくないだけの人だよなあ。これが主人公に影響されてクリーム好きになった(ので恥ずかしくて否定する)、とかならツンデレに近いとは思うんだけども。
 ていうか何故否定するのかが最後までわからなかったのは私だけでいい。
 どっちかいうとクーデレ寄りだと思う、仏頂面しながら実は一番手が早いとかどんだけですか的な意味で。
 ていうかあの「ついうっかり」っぷりには全力で吹いた。おまwww
 スタスカのツンデレはどーしてこうついカッとなるタイプしかいないんだ(笑)

木ノ瀬梓(福山)

 キャストコメント聞いたら中の人そのものすぎて吹いた。どんだけ福山なんだこのルーキーは(笑)
 彼はスタスカ夏の物語の中心そのものなので、どのルートでも悩んで救われますが、(プレイした順番のせいもあって)主人公に諭される流れより策士先輩やツンデレに諭される流れの方が説得力があったように感じてしまった。
 まあそれは、主人公が自らのスーパーっぷりにあまりにも無頓着すぎるせいでプレイヤーにすらそれを感じさせないのが悪いと思うんですけれど。
 ルーキーが部長も副部長もすごい、というのはそうなんだろうなあと思わせてくれるんですけど、主人公のことをすごい、というのは何故か説得力が薄い。
 それは、主人公が素で彼の言葉を世辞とか社交辞令だと思ってる節があるからじゃないかなーと。ほめられてもさらっと流しちゃうので、プレイしているこちらにもあまりその「すごい」という印象が残らないというか。
 なので、本当はすごいらしい(実際すごいんだけど)主人公が伝えた言葉よりも、本当にすごいとわかる部長副部長の言葉の方が説得力があるなあと感じてしまったのですが私だけな気がしてきた。
 だが彼のトゥルーエンドが別にあるんじゃないかと思ったのは私だけじゃないと信じたい。あれてっきり結婚関連がデフォだとばかり思っていたのに!(笑)

3バカ

 ツンデレルートで激しく犬飼萌えを起こしたわけですが、いや何で犬飼ルートないんですか良い奴すぎるだろJK……。
 白鳥の報われなさ加減は彼の味ではあるのだろうけどもだがしか幸せにしてやりたいじょない。
 そして可愛い系の後輩キャラってオーソドックスで普通にあっていいと思うんだ。
 というわけで3バカ個別攻略可能なFDの発表まだー?

総評。一作目の春から堅実に進化を続ける本作は、先輩同級生後輩の恋愛SLGの基本を踏まえたものの、中身は王道にとらわれず、かといって外しすぎない青春ど真ん中グラフィティを実現。野郎の友情っていいなあと思わせた春に続き、青春っていいなあと思わせる夏、恋愛以外のものもしっかりと描く姿勢はブレることなく存在しており、その安定感は異常。策士にツンデレに自信家、三者三様に取り揃えられたバラエティっぷりはさすがの一言。青春に帰りたい人にもおすすめの一品です。


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